「ライカM11 100 Years of Leica "TOKYO JAPAN"」
ご存じのようにフィルムカメラで最も一般的に使われている記録媒体は、35mmフィルムだ。実はこのフォーマットを世の中に定着させた、いわば写真文化の生みの親とも言える存在がドイツのライカである。
ライカは、今から100年前の1925年にドイツのライプツィヒ春季見本市で、同社初の量産35mmカメラである「ライカI」を発表し、写真の世界に革命をもたらした。それ以前のカメラと比べて、圧倒的に小さなボディと35mmフィルムの高い汎用性によって、写真の新たな可能性を次々と切り開いていったのだ。
以来、ライカの35mmカメラは、撮影者の制作意図に忠実に応えるパートナーとして、いつの時代も数多くの表現者やストーリーテラーに愛用されてきた。
そして、「ライカI」誕生100年周年にあたる今年、ライカは「100 years of Leica: Witness to a century (1925-2025) | ライカの100年:世界を目撃し続けた1世紀」と銘打って、世界の主要6カ国で記念イベントを含むセレブレーションを展開。一年を通じて節目の年を祝福した。
その最終開催地に選ばれたのは東京で、2025年 10月に東京・青山のスパイラルガーデンで「ライカの100年:世界を目撃し続けた1世紀」展を開催。それを祝してM型カメラの特別限定モデル「ライカM11 100 Years of Leica "TOKYO JAPAN"」が発売された。イベントが開催される国と都市の名前が刻印された非常に希少性が高いこの特別限定モデル。販売地は日本のみ、販売数は限定100台となっている。
「ライカM11 100 Years of Leica "TOKYO JAPAN"」は、コレクターズアイテムにふさわしいユニークな特徴を備えている。トップカバーにはクラシックな「Leica」の文字とともに「TOKYO JAPAN」の文字が特別に刻印されている。ベースである「ライカM11」に特別限定モデルならではのデザイン要素が散りばめられている。
ボディの仕上げには、クラシックなM型カメラのカラーリングから着想を得た、光沢感のあるグロッシーなブラックペイントが施されている。この仕上げによって、使い込むほどに部分的に摩耗して材質が表情を覗かせ、一台一台異なるストーリーが感じられる独特のヴィンテージ感が備わっていく。
各種操作ボタンやスイッチに施されたクロスローレット加工がデザインに深みを与えている。
シャッターボタンやメインスイッチなどの操作部はシルバークローム仕上げで、ブラックとシルバーの組み合わせが生む美しい調和もこの特別限定モデルの魅力のひとつになっている。
また、シャッターボタン、メインスイッチ、ISO感度ダイヤル、シャッタースピードダイヤルには、精巧な網目模様のクロスローレット加工が施されている。こうしたディテールへのこだわりが実に心憎い。
レザーの外装に施されたスタイリッシュなブラックのカウハイドレザーは、クラシカルな質感が魅力で、初期のM型カメラに採用されていたことで知られるヴァルカナイトを彷彿させるエレガントな雰囲気を醸している。
そのほかにもブラッククローム仕上げのホットシューカバーには、「ライカI」誕生100周年記念を示す「100」のロゴが入り、本体正面には「Leica」の赤いロゴの代わりにブラックのマイナスねじ、そして、「001/100」から「100/100」までのシリアルナンバーが記され、特別限定モデルであるだけでなく、その中でも自分だけの一台であることを誇示する。
歴史に残る数々の傑作写真を生み出してきたM型ライカ。一瞬の決定的瞬間を逃さない名手たちの研ぎ澄まされた感覚を物語るような、精悍な雰囲気を纏った特別限定モデル「ライカM11 100 Years of Leica "TOKYO JAPAN"」には、100年にわたり、世界の写真界を牽引してきたライカの矜持が感じられるのである。
ライカカメラジャパン