京都の伝統工芸を新しい視点で。「NENDO SEES KYOTO」が開催

  • 文:宇治田エリ

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風神雷神図を木格子で表現した屏風「fuu-raijin 」。

2022年1月13日から2月13日にかけて、佐藤オオキが率いるデザインオフィスnendo(ネンド)による展覧会「NENDO SEES KYOTO」が、京都の二条城(二の丸御殿台所・御清所)と清水寺(西門・経堂)で開催される。京都の伝統工芸を受け継ぐ職人や工房7組とコラボレーションし、何百年も受け継がれてきた伝統の技術と、nendoらしい新たな視点の融合を楽しむことができる内容となっている。

室町時代から続く京釜師・「十六代 大西清右衛門」は新旧の金属加工技術を組み合わせた器「teppun」。江戸時代中期から京提灯をつくる「小嶋商店」は、関節によって表と裏をひっくり返した提灯「hyouri」。250年以上京都で策定を手がけてきた「御庭植治」は、家具に組み込まれることで屋内を庭園化する石「ishidansu」を制作。そのほかにも宮崎家具による屏風「fuu-raijin」や、松栄堂による水引きのようなお香「yuikou」など、計7点の作品が展示される。また、1月13日から2月6日にかけて同時開催される、清水寺の経堂と西門で展示されるインスタレーション作品も必見だ。

何百年以上も脈々と受け継がれてきた技術や場所に対して、nendoがものづくりのプロセスに変化を与えることで、これまでとは異なる角度の表現が生まれる。それを五感に響かせることによって、伝統的なものづくりの新たな価値に気づくことができるはずだ。

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新旧の金属加工技術を組み合わせた器「teppun」。

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「teppun」のスケッチ。製造過程を理解した上でデザインし、茶釜を器に変化させた。

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「関節」によって、表と裏をひっくり返した提灯「hyouri」。

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nendo×京都の匠展 ―NENDO SEES KYOTO―

開催期間:2022年1月13日(木)〜 2月13日(日)  ※清水寺経堂は1月13日(木)〜 2月6日(日)
開催場所:二条城 台所・御清所、清水寺 西門・経堂
開催時間:9時〜16時(二条城)、6時〜18時(清水寺西門)、9時〜18時(清水寺経堂)
入場料:一般¥500(二条城)※別途入場料が必要
無料(清水寺)※清水寺本堂参拝には別途拝観料が必要
※臨時休止や会期変更、入場規制などが行われる可能性があります。事前にお確かめください。
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