A.ランゲ&ゾーネの特別な招待制イベントに潜入。貴重なハイコンプリケーションモデルの数々に注目!

  • 文:篠田哲生 写真:宇田川淳

Share:

  • Line
新作の「ツァイトヴェルク・ハニーゴールド “ルーメン”」。ダイヤルを半透明にしただけでなく、ムーブメントもキャリバーL043.9へと進化。パワーリザーブが約72時間となり、プッシュボタンによる時間早送り機能も加わった。ブティックのみでの取り扱い。手巻き、ハニーゴールドケース、ケース径41.9㎜、パワーリザーブ約72時間、レザーストラップ、シースルーバック、世界限定200本。¥15,004,000(税込)

ステイホームが推奨され、人との交流が激減した2020年からの2年間。しかし、意外なことに高級時計市場は活況である。それは大切な人と過ごす時間のかけがえのなさに気がつき、与えられた時間をていねいに過ごそうと思う人が増えたからかもしれない。そんな時をともに刻んでいく象徴として、美しい時計が求められているのだろう。

ドイツの名門A.ランゲ&ゾーネには、そういった気持ちに応えてくれる素晴らしい腕時計がある。去る11月初旬に東京で開催された「ランゲハウス」は、メディアとごく限られた顧客のみを招待し、世代を超えて美しく時を刻み続けるタイムピースを特別な空間で展示するイベント。手にした人の心を豊かに彩る至極の傑作たちが並ぶ、貴重なひと時となった。

歴史ある大邸宅で新作モデルがお披露目

_32A1288.jpg
会場となった「九段ハウス」のエントランス。昭和2年に完成したスパニッシュ風の大邸宅は、いまも堂々たる姿を残す。

_32A1282.jpg
入り口付近には、創業者フェルディナント・アドルフ・ランゲの肖像画などが飾られ、ゲストを迎える。

ランゲハウスの会場となったのは、実業家・山田萬吉の私邸であった「九段ハウス」。九段下の駅を降り、暁星学園へと向かう坂道を登っていくと、突然白壁が現れる。オフィスビルや学校に囲まれた都心でありながら、急に空気が変わるのがわかる。

昭和2年に竣工された大邸宅は、当時としては珍しかった鉄筋コンクリート造の洋館で、いまも美しい姿を保っている。戦火を耐え抜き、2018年には登録有形文化財にもなったこの名建築は、戦争の荒波に翻弄されながらも決してアイデンティティを失わず、とどまることなく進化を遂げてきたA.ランゲ&ゾーネの歴史にも重なるところがある。

_32A1216.jpg

ゲストへの挨拶を行うA.ランゲ&ゾーネのリージョナルブランドCEO、山崎香織。

_32A1217.jpg
ドイツ本社からビデオレターで会見する、A.ランゲ&ゾーネの本社CEOヴィルヘルム・シュミット。

会場に到着すると、招待客は地下1階のフロアへと案内される。地下にはソーシャルディスタンスに配慮した状態で、椅子が並んでいる。まずはここでプレゼンテーションが行われた。

A.ランゲ&ゾーネのリージョナルブランドCEO山崎香織の挨拶に続いて、ドイツ本社CEOヴィルヘルム・シュミット、そして商品開発ディレクターのアントニー・デハスによる、新作の「ツァイトヴェルク・ハニーゴールド “ルーメン”」のプレゼンテーションが行われる。時計の詳細は後述するが、スイスやドイツで彼らに直接インタビューしていた数年前が、懐かしくも思えた。いま思えば、忙しく時計取材で駆け回っていた日々も、大切な時間であったのだと気づかされた。

---fadeinPager---

コンセプチュアルな展示スペースに目を奪われる

_32A1233.jpg
ブラックライトに照らされた部屋には、“ルーメン”にちなんだ夜光塗料を用いた時計が展示される。

_32A1224.jpg
50本限定で製作された「ランゲマティック・パーペチュアル」も、針などに夜光塗料が塗布される。

ランゲハウスの時計展示は1階と地下1階に分かれ、地下1階は3つのエリアに分かれている。ひとつ目の部屋は、“夜光の間”とでも言おうか。暗所で光る腕時計が集められ、展示されている。ドレッシーな腕時計は、基本的に夜光塗料を針やインデックスに塗布することは少ないのだが、A.ランゲ&ゾーネではモデルの特性に応じて適宜、夜光塗料を取り入れている。たとえば「ランゲ1」の場合、エレガントな特色が強いピンクゴールドのモデルは夜光塗料を使用しないが、よりオールマイティに使いやすいホワイトゴールドのモデルは、針などが暗所で光るのだ。こういった細やかな”光戦略“を改めてきちんと紹介するのは、意外性があって楽しい試みだ。

_32A1202.jpg
ツァイトヴェルクのコーナーには、2009年の初代モデル、デイト、ストライキングタイム、ミニッツリピーターを展示。

_32A1254.jpg
_32A1251.jpg
新作「ツァイトヴェルク・ハニーゴールド “ルーメン”」の展示は、明と暗を繰り返すことで光の効果を表現する。

そして第二の間が、機械式デジタル表示の「ツァイトヴェルク」の間。ここにはこれまでに発表された現行のツァイトヴェルクコレクションが展示されている。そして第三の間で新作の「ツァイトヴェルク・ハニーゴールド “ルーメン”」を展示。淡い輝きが特徴の独自素材ハニーゴールドを使用した限定モデルで、ダイヤルがハーフトーンになっており、時刻表示の3枚のディスクが透けて見えるようになっている。しかもディスク上の数字には夜光塗料が塗布されているので、暗所ではディスクの動きが子細にわかる。展示では時計にブラックライトを当て、さらに数十秒ごとに明と暗を繰り返すので、輝くディスクの姿がよく見えて楽しい。

---fadeinPager---

貴重なハイコンプリケーションモデルの数々

_32A1188.jpg
ハイコンプリケーションの展示スペースは、花を添えて華やかに。

_32A1194.jpg
端正なデザインに、驚くほどの機構を詰め込んだ「ランゲ1・トゥールビヨン・パーペチュアルカレンダー」。

光る時計やツァイトヴェルク、そして新作を存分に堪能したら、1階に移動する。庭に面したホールには、2021年の7月に発表された世界30本限定の角形モデル「カバレット・トゥールビヨン “ハンドヴェルクスクンスト”」などの貴重なハイコンプリケーションモデルを展示。このイベントのためにドイツ本国から輸送されたモデルもあるそうで、歴代の傑作たちが一堂に展示されていた。

今回のイベントは招待制であるため、希少な時計であってもゆっくり鑑賞できるのも嬉しい。きっと今日を逃したら、これらの時計を再び目にすることはできないだろう。それだけ得難い体験なのだ。

_32A1275.jpg
庭庭には建築家・石上純也が設計した「木陰雲」があり、優しい影をつくり出す。

rr_32A1179.jpg
ツァイトヴェルクをイメージしたラテアート。細部まで行き届いたホスピタリティにも感動。

ひとしきり時計を鑑賞したら、広い庭に出てクールダウン。ツァイトヴェルクの特徴的なブリッジをイメージしたラテアートが振舞われた。ブランドのスタッフや仕事仲間と情報交換しながら語らう時間も、いまとなってはとても貴重なひと時に感じる。

ランゲハウスは貴重な時計と触れ合い、流れる時間を楽しむ特別なイベントだった。

イベントの様子を収めた動画も公開中!

問い合わせ先/A.ランゲ&ゾーネ TEL:0120-23-1845
https://www.alange-soehne.com/ja/zeitwerk-exceptionally-composed

A.ランゲ&ゾーネの特別な招待制イベントに潜入。貴重なハイコンプリケーションモデルの数々に注目!

  • 文:篠田哲生 写真:宇田川淳

Share:

  • Line

Hot Keywords