Takahashi Group

ここでは誰もが“ネイバー”に! クラフトビールとスペシャルティコーヒーの発信地が札幌に誕生

  • 写真:齋藤誠一 文:西田嘉孝

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店舗設計やロゴなどグラフィックデザインを手がけたのは、札幌に拠点を置く建築家やデザイナー。人々の会話が弾むオープンな空間に約60席が用意される。

国内はもちろん海外から北海道を訪れる旅行客やビジネスパーソンが利用するANAクラウンプラザホテル札幌。同ホテルの1階に「NEIGHBOUR Roast & Brew」がオープンした。クリエイティブかつ遊び心あふれる空間で、厳選されたクラフトビールや豆と焙煎にこだわり抜いたスペシャルティコーヒー、そして北海道の食材をふんだんに使った料理やスイーツが楽しめる、コミュニティバー&カフェだ。

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店舗の入口には、パブリックなコミュニケーションの場を象徴する“公園”も。食・旅・アートに関わる書籍を集めたライブラリーも設置されている。

「近隣のビジネスパーソンから旅行者まで、この場所に集えば誰もが“ネイバー”になる。そんな思いを店名に込めました」と話すのは、同店を運営するタカハシグループの高橋洋一社長。

タカハシグループは北海道でカラオケ店やレストラン、道の駅やバス・ハイヤー、流氷観光船など幅広い事業を展開する。1989年には高橋社長の父である康弘氏が、苦境にあえぐ網走ビールの経営を引き継ぎ、「流氷ドラフト」や「監極の黒」といった大ヒットビールを生み出し経営をV字回復させた。

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ここでしか飲めない樽生の網走ビール。左から、「ABASHIRIアルチザンエール」¥1,000、「ABASHIRIホワイトエール」¥900、「流氷ドラフト」¥900(いずれもパイントサイズ)

「NEIGHBOUR Roast & Brew」では、その網走ビールをはじめとするクラフトビールやスペシャルティコーヒーを、「HOME」「JOURNEY」「PLAY」という3つのテーマごとに提供する。

“定番”である「HOME」では、網走ビールの定番アイテムを「ここでしか飲めません」というドラフトで。クラフトビールの世界を楽しむ“旅”の意味を込めた「JOURNERY」では、ゲストビールとして常陸野ネストビール(茨城)や伊勢角屋麦酒(三重)など、日本の人気ブリュワリーのクラフトビールをラインナップ。さらに遊び心を表す「Play」では、店内に併設されたマイクロブリュワリーで仕込まれる、“この店でしか出会えない”一期一会のクラフトビールが用意される。

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オンタップされている中から3種が選べる「クラフトビール飲み比べセット」¥1,200。左から、常陸野ネストビールの「常陸野ネストラガー」、島根ビールの「ビアへるんヴァイツェン」、伊勢角屋麦酒の「ねこにひき」。

ヘッドブリュワーを務めるのは、網走ビールで腕を磨いた醸造家の畠山雅之さん。1バッチ(仕込み)250リットルの仕込みが行える発酵タンクは4基が設置され、今後は流氷をイメージした「青色ヘイジーIPA」をはじめ、独創的なクラフトビールを仕込む予定という。

一方、コーヒーメニューの監修などを務めるのは、国際的なコーヒー鑑定士資格であるQアラビカグレーダーであり、ロースターとしての実績も豊富な山田孝幸さん。 

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KRUVEのEQグラスで提供されるスペシャルティコーヒー。左:スイートオレンジを使用したインフューズドコーヒー、KIGUMIの「コロンビア QUINDIO INFUSED」¥1,100、右:「NEIGBOURブレンド」¥650(いずれもハンドドリップ、HOT)

札幌出身の山田さんが開発に関わった定番のNEIGHBOURブレンドをはじめ、Nitta Coffee(福井)やGLAMS COFFEE ROASTERY(愛知)、KIGUMI(東京)、COFFEE ROASTERY NAKAJI(長野)など、こちらも3つのテーマに合わせ、全国から実力派ロースターをセレクトし、ゲストコーヒーとして提供する。

ゲストビールやゲストコーヒーは定期的に入れ替わっていく予定。訪れるたびに“新たな味”に出会えるのも同店の魅力だ。

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ランチタイムには3種類のオープンサンドを提供。写真は黒松内町にあるトワ・ヴェールのクリームチーズとスペイン産の生ハムを贅沢に使用した「北海道黒松内産クリームチーズ&ハモンセラーノ」¥1,200。

さらには、サーモンやベーコン、クリームチーズなど、北海道産素材の美味しさがダイレクトに味わえるオープンサンドやソーセージ、スイーツに定評のあるANAクランプラザホテル札幌がプロデュースする限定デザートに、札幌の人気レストラン「maruyama檀」のオリジナルスイーツまで、クラフトビールやコーヒーとの相性も抜群なフードメニューも充実する。

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手前から「スモークサーモンとナッツのサラダ〜北海道産山わさびソース〜」¥980、「北海道産ソーセージ4種のグリル」¥1,480。ビールやコーヒーに合う料理やスイーツが充実する。

 「ここでお客様同士がつながり、新しい何かが生まれる場所になればいいなと思っています。今後はアートや音楽など、札幌や北海道の魅力を発信するようなイベントも行っていきたいと考えています」と話すのは、店長の江黒綾さん。

クラフトビールやスペシャルティコーヒーカルチャーの新たな発信地として、さらには北海道の新しい魅力に人々が出会い交流する場として、多様な人々が行き交う札幌の街に誕生した『NEGHBOUR Roast & Brew』。

札幌に行く機会があればぜひ、世界中から集う“ネイバー”に交じり、驚きと感動を与えてくれるビールやコーヒー、そしてまだ見ぬ北海道との出会いを楽しんで欲しい。

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コーヒーメニューを監修する山田孝幸さん。山田さんが組み上げたレシピ(淹れ方)をスタッフが再現できるように、スマホ連動のコーヒードリッパー「GINA」を採用。

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多様な人たちが自然な形でつながっていく。そんな店にぴったりのロゴマークは、店名の頭文字である「N」のハンドサインを表している。

 

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壁際に飾られたケグ(ビール用の容器)。店内の設備で仕込まれる「NEIGHBOUR」オリジナルビールは、5月下旬からの提供が予定される。

 

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株式会社タカハシの高橋洋一社長。「お客様に新しい発見や出会いを提供できるよう、どんどん進化する店舗にしたい」と展望を語ってくれた。

NEGHBOUR Roast & Brew

札幌市中央区北3条西1丁目2-9 ANAクラウンプラザホテル札幌 1F
TEL 011-212-1688
営業時間:9時〜22時
ラストオーダー:21時(フード)、21時30分(ドリンク)
※11時30分から14時はランチメニューでの営業(13時30分ラストオーダー)

www.neigh-bour.jp