伝統的な技術を活かした、 三重の新たなものづくり

  • 写真:齋藤誠一
  • イラスト:小林達也
  • 文:小久保敦郎
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「オール三重プロジェクト」
県内の多様な事業者が地域や業種を超えて連携しながら、新商品開発に取り組むプロジェクト。年に数回開催するワークショップには各界で活躍する講師陣を迎え、事業者とともに魅力ある商品づくりを進める。今年度は4回目で、上に掲載した20事業者が参加した。開発商品は県内外で展示販売される。

伊勢神宮などの名所だけでなく、県内各地でさまざまな地場産品を誇る三重。この地では伝統的な技術を軸に、時代に合わせた新たなものづくりが行われている。

土鍋の全国シェアが約8割という四日市萬古焼や、江戸時代に一世を風靡した松阪木綿。他にも伊賀くみひもや伊勢形紙など、三重県では優れた伝統産業・地場産業が育まれてきた。食の分野に目を向ければ、松阪牛や伊勢海老に代表される豊かな食材に恵まれており、近年はチョウザメの陸上養殖という新たな試みも行われている。これらの産業に携わる事業者が目指すのは、確かな技術を背景にした、時代に受け入れられる商品づくり。その動きを後押しし、さらなる飛躍につなげる取り組みが「オール三重プロジェクト」だ。

このプロジェクトでは、業種の枠を超えて事業者が連携し、これまでにないコラボ商品を開発。食品に関しては人気料理家の監修によるアレンジレシピも作成された。次ページ以降で紹介するのは、その一例だ。三重のものづくりや食文化に秘められた可能性の大きさを感じてほしい。

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コラボ商品

分野の異なる事業者同士が手を組み、日常を彩る商品を生み出した。新たな可能性を秘めた、三重が誇る技術や素材を活かしたコラボレーションだ。

三重組子茶香炉
(藤総製陶所 × 馬場建具店)

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昨年、萬古焼で茶香炉を作陶した藤総製陶所が、さらなる進化を目指し新商品を開発。 「香りだけでなく、明かりもしっかり楽しめるように」とタッグを組んだのが、伊賀 で組子の行灯を手がける馬場建具店の馬場 幸次。出来上がったのは、32 面体の組子細工。「内部の香炉に茶葉をのせやすいよう、 開閉の仕方に工夫を凝らした」と馬場。壁 の近くに置けば、麻の葉柄の影が描く美しい文様も目を楽しませる。¥99,000/藤総製陶所 https://fujisou-s.jp 馬場建具店 https://www.babatategu.jp
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内蔵した香炉は電熱式。茶葉をのせれば、やわらかな香りが長時間持続する。

ひのきと土のちっちゃな消臭・調湿オーナメント「kiddo」(馬場建具店 × 蒼築舎)

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土を扱う左官職人と、木を扱う建具職人。職人同士がタッグを組み、消臭& 調湿オーナメントを完成させた。土は消臭力と調湿力、ヒノキは消臭力と抗 菌作用の効果を発揮。「それぞれのよさを気軽に体感してほしかった」と左 官職人である蒼築舎の松木一真。靴が並ぶ玄関、トイレなど臭いや湿気が気 になる場所のインテリアに。手のひらに乗るサイズで、靴の中に直接入れる 使い方も。天日干しで何度も効果を取り戻す。6 個セット¥3,080/馬場建具店 https://www.babatategu.jp 蒼築舎 https://tutikabe.net
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左官の技と建具の技が見事に融合。土壁と同じような効果を発揮する。

組子キーホルダー
(衣 ジェネラルストア ×  馬場建具店) 

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建具としての組子細工は室内での鑑賞用で、持ち歩くことは想定していない。「身につけるものができれば、建具の技術を幅広い人に知ってもらうきっかけになるはず」と作製を依頼した衣ジェネラルストアの奥野慎也。馬場建具店の馬場幸次は、自分のキャリアで最小となる麻の葉のアクセサリーに挑戦。「木のパーツはピンセットでもつかみにくいほどの細かさ。職人として自慢できる仕事になりました」各¥3,300/衣 ジェネラルストアhttps://www.kholomo.com 馬場建具店https://www.babatategu.jp

陶器の鏡餅
(衣 ジェネラルストア × 藤総製陶所)

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新年を迎えるにあたり、家庭でお供えする鏡餅。近年は飾る際の便利さや安心感が求められるようになり、「その傾向はコロナ禍で拍車をかけたように思う」と藤総製陶所の藤井健司。そこで飾っていてもカビが生えることなく、しかも毎年使える陶器の鏡餅を作製。「内部を空洞にし、真空パックの餅を入れるスペースをつくりました。鏡開きの時、安心してお餅を食べてもらえるよう工夫しています」¥9,350/衣 ジェネラルストア https://www.kholomo.com 藤総製陶所 https://fujisou-s.jp

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 上段の餅が蓋代わりに。表面はマットな質感で軽く、持ち運びしやすい。

組子のおしぼり台
(リラクゼーションジラク × 馬場建具店)

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切り込みを入れた木の細かなパーツを、釘などは使わずに組み上げていく組子細工。障子や欄間を美しく彩る文様として古くから培われてきた技術は、少し視点を変えればおしぼり台にも転用できる。「代表的な文様である麻の葉をバランスよく散らしました。高級な場所にふさわしいおしぼり台です。ヒノキの香りでリラックス効果も期待できます」と馬場幸次。¥14,300/リラクゼーションジラク https://relaxjiraku.com 馬場建具店 www.babatategu.jp

カッパ部位と麹味噌を使用したピザ
(よろこば食堂 × 田中精肉店 × 河村こうじ屋)

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トッピングのかっぱ肉は牛バラ肉の外側に当たる部位で、牛一頭 から取れる量はごくわずか。生地には牛乳からチーズをつくる際 に生じるホエイを練り込み、もちもちした食感に。「かっぱ肉もホ エイもあまりスポットが当たらない食材だけれど、実はおいしくて栄養が豊富。それらをメインにすることで、新たな発見をして もらえれば」とよろこば食堂の小柴大地。かっぱ肉は麹味噌に漬けてさらに旨味を引き出すなど、とことん味を追求した。¥880/よろこば食堂 https://factory.yorokoba.com 田中精肉店 www.tanakaseinikuten.com 河村こうじ屋 www.kouji-ya.net

貝の酢漬け
(ミクラ ビネガリー × 太陽水産さじべ屋)

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いまも海女漁が受け継がれる相差町で、海産物を取り扱うタイヨウ水産 さじべ屋。新たな商品を開発すべくコラボしたのが、昔ながらの木桶で酢を醸造するミクラ ビネガリー。食材に選んだのは、磯でとれた新鮮なアワビと サザエ、そして鳥羽エリアの特産品でもあるヒオウギ貝。「酢を調味料のひとつにするのではなく、メインの味付けに使いました。酢の貝料理です」と ミクラ ビネガリーの伊藤志乃。健康志向に応える一品。1本¥1,100〜/ミクラ ビネガリー https://mikurasu.jp 太陽水産さじべ屋 https://sajibeya.com

新姫クロモジハーブ飴
(リラクゼーションジラク × 熊野薬草園)

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伊勢のリラクゼーションサロン「ジラク」で癒やしのアイテムとして活用している素材が、和のハーブを代表するクロモジ。そして熊野市で発見され、その地でしか収穫されていない香酸柑橘の新姫。このふたつを気軽に体感できる商品にすべく開発したのが、このキャンディだ。口に入れると清涼感があり、後味はすっきり。クロモジ、新姫ともに末梢血管を広げ、体を温める効果が期待できる。ほっと一息つきたいときに一粒口の中へ。¥432/リラクゼーションジラク https://relaxjiraku.com 熊野薬草園 www.kuma-yaku.com

三重県産骨付き豚 × 玄米黒酢 韓国風酢ペアリブ
(田中精肉店 × ミクラ ビネガリー)

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タレにしっかりと漬け込んだ肉を、香ばしく焼き上げる韓国風スペアリブ。その下味にミクラ ビネガリーの玄米黒酢「玄」をたっぷり使い、酢を前面に出した“酢”ペアリブがこちら。焼けば骨から染み出す旨みが加わり、さっぱりとしながらもジューシーな味わいに。骨のまわりにはコラーゲンも多く、お酢のパワーと相乗した美容効果も期待できる。価格未定/田中精肉店 www.tanakaseinikuten.com ミクラ ビネガリー https://mikurasu.jp

三重うましどり × 玄米黒酢 さっぱりチキンステーキ
(田中精肉店 × ミクラ ビネガリー)

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ミクラ ビネガリー玄米黒酢「玄」と肉のコラボ、鶏肉バージョン。三重のブランド「三重うましどり」のもも肉を1/2枚使用したステーキに。お酢は美容にうれしい成分が含まれているだけでなく、肉質をやわらかくする効果も。脂質の多い皮部分が、お酢のさっぱり感で食べやすくなるのも特徴のひとつ。価格未定/田中精肉店 www.tanakaseinikuten.com ミクラ ビネガリー https://mikurasu.jp

三重おこめ豚使用 厚切りロースの塩麹漬け
(田中精肉店 × 河村こうじ屋)

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豚ロース肉は上質な部位ながら、焼き方によってはパサついてしまうことも。そこで三重のブランド「おこめ豚」のロースを塩麹漬けにした商品を開発。麹の効果で肉質はやわらかくなり、焼けばしっとりジューシーな仕上がりに。厚切りなので食べごたえも十分、ブランド豚のおいしさを堪能できる。価格未定/田中精肉店 www.tanakaseinikuten.com 河村こうじ屋 https://www.kouji-ya.net

伊勢祝い鍋セット
(TA西村 × かいだ食品 × 熊野薬草園)

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伊勢海老やヒオウギ貝をはじめ、三重の海産物を扱うTA西村。「オール三重県産に限定した特別な鍋セットを開発したかった」という西村将也が声をかけたのは、熊野自生の柑橘「新姫」を扱う熊野薬草園、そして伊勢うどん製麺所のかいだ食品。爽やかな新姫が香る鍋つゆと、締めの伊勢うどんをパッケージした鍋セットが誕生した。具材は豪華で、量もたっぷり。ここぞという集いの席で活躍する。価格未定/TA西村 www.ta-nishimura.jp かいだ食品 https://kaidashokuhin.com 熊野薬草園 www.kuma-yaku.com

セビーチェ
(ミクラ ビネガリー × スタージョンロハス

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セビーチェとは南米で日常的に食べられている魚介のマリネ。「スタージョンは卵だけでなく身もおいしいことを知ってほしい」というスタージョンロハスの辻良とミクラ ビネガリーがコラボした。一般的なセビーチェは野菜も使うが、今回はスタージョンの身だけをフィーチャー。キャビアに見立てた粒黒胡椒が、盛り付けと味のアクセントに。価格未定/ミクラ ビネガリー https://mikurasu.jp スタージョンロハス https://sturgeon-lohas.com

みえの米こうじ「結びの神」
(ミエライス × 河村こうじ屋)

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創業78年、地元三重県産の原料によるこうじづくりにこだわる河村こうじ屋。三代目の河村幸信が商品開発を進めたのが、ブランド米「結びの神」を使った米こうじ。ミエライスとコラボし、新商品を完成させた。「一等米だけあり、見た目にも高品質。三重の誇れる商品にしていきたい」。扱いやすい乾燥タイプ。甘酒にすれば、ワンランク上の味わいに。価格未定/ミエライス www.mierice.co.jp 河村こうじ屋 www.kouji-ya.net

限定開催! 実際に三重の魅力を感じられる場


誌面で掲載したコラボ商品だけでなく、三重ならではの食材や伝統工芸品などが並ぶ「つながる市 三重編」が、都内の「無印良品 銀座」にて開催される。期間中は商品販売だけではなく、さまざまな地場産品に関するワークショップなども実施予定。無印良品 銀座のほか、「衣 ジェネラルストア」「神戸ザック」などでも開催する。また、食関連の一部事業者が出店する「太陽のマルシェ」にも注目。

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無印良品 銀座で開催される同イベント。足を運んで三重の名品に触れてほしい。


無印良品 銀座
住所:東京都中央区銀座3-3-5
会期:2/16~2/18
TEL:03-3538-1311
https://shop.muji.com/jp/ginza

衣 ジェネラルストア
住所:三重県伊勢市本町6-4 シャレオサエキ 1F 
会期:開催中~2/9
TEL:0596-22-1128
www.kholomo.com

神戸ザック
住所:兵庫県神戸市長田区腕塚町3-2-2 新長田サンヨービル 1F 
会期:2/10~2/12
TEL:078-742-9070
www.kobezac-imock.net

太陽のマルシェ
住所:東京都中央区勝どき1-9-8 月島第二児童公園
会期:2/10~2/11
www.timealive.jp

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アレンジレシピ

三重が誇る食材を、料理家のウエキトシヒロが斬新にアレンジ。ここではその全レシピを紹介する。

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ウエキトシヒロ●長野県生まれ。家族のための料理をテーマに、楽につくれる「主役飯」を発信する。NHK『おはよう日本』などメディアにも多数出演している。

新姫の海鮮塩鍋

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TA西村の「鍋セット」

鍋セットの食材は、伊勢海老に牡蠣、ヒオウギ貝、白身魚 など三重が誇る魚介類の数々。それらをリキッドフリー ズシステムで凍結させるため、解凍すると驚きの鮮度で 蘇る。その状態のよさに目をつけたウエキは「シンプル な塩スープで味わうのがベスト。貝の旨味が最高の出汁 になります。仕上げに熊野薬草園が扱う、三重特産の柑橘・新姫(にいひめ)を搾るとさらにいいですね」。新姫は具を器に取り分けてから搾っても美味。

TA西村 www.ta-nishimura.jp

白身魚とカツオ節の炊き込みご飯

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世古米穀店の「魚に合う米」

刺身や煮魚、焼き魚など魚のおかずとの相性を考えてブ レンドした「魚に合う米」。ならば「魚の炊き込みご飯に もぴったりなのでは」とウエキ。使うのは白身魚で、味付けは塩と酒のみ。そこにカツオ節を加えるのがウエキ流 だ。炊きたてを口に運ぶと、カツオ節がふわりと香る優 しい味わい。「カツオ節も魚ですし、日本人のソウルフー ドといえるもの。できれば子どもに食べてもらって、魚 と米のファンを増やしたいですね」

世古米穀店 https://sekobeikokuten.com

汁なし坦々伊勢うどん 

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かいだ食品の「伊勢うどん」

お伊勢参りの参拝客をもてなすために生まれたと伝わる 伊勢うどん。一般的なうどんより太くもっちりした麺、 そしてたまり醤油ベースのタレを絡めて味わう食べ方も 独特だ。「もともとタレを絡める麺料理なら、汁なし担々 麺にアレンジしてもおいしいはず」とウエキ。肉味噌は 豚挽き肉を香ばしく炒めて。麺を茹でたら、すりごまを振り、ごま油と一緒に絡ませる。パクチーをのせ、お好みでラー油を振りかければ大人の味わいに。

かいだ食品 https://kaidashokuhin.com

タリアータ

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田中精肉店の「松阪牛イチボ」

松阪牛のレシピを考案するにあたり、ウエキが選んだのは「イチボ」と「タリアータ」。肉の部位をイチボにしたの は「ロースよりお手頃価格。ほどよく脂があり、松阪牛の おいしさを存分に堪能できるから」。タリアータは表面をフライパンで焼き、中はレアの状態で仕上げる料理。

「しっかり火を通すより、肉の味をダイレクトに感じられ ます」。蜂蜜を加えたバルサミコ酢を煮詰めてソースに。 パルミジャーノチーズのスライスとともに味わう。

田中精肉店 www.tanakaseinikuten.com

三重の魚の新姫オイル蒸し

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熊野薬草園の新姫

熊野市特産の新姫は、直径3cm程度の小ぶりな柑橘。どうすればおいしく利用できるか考えたウエキ。「まず思い浮かんだのが、サワーなどお酒の割材にすること。でも、料理の風味づけに使っても素晴らしい食材です」。スズキなど三重の白身魚を白ワインとバターでシンプルなホイル蒸しに。仕上げに、半分に切った新姫をギュッとひと搾り。香り高く爽やかな酸味が、食欲を一層増進させてくれる。

熊野薬草園 www.kuma-yaku.com

鹿肉ミートボールの甘辛つくね焼き風

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サンショクの鹿肉のつみれ

三重県内で捕獲された野生の鹿肉を、鍋の具材に使えるようつみれにしたのがこの商品。「鍋に入れてもおいしいけれど、焼いても素敵なおかずになる」とウエキ。フライパンでこんがりと焼き目をつけたつみれ。醤油とみりん、酢をあわせ、片栗粉であんかけにしたタレを絡めれば、ミートボールの出来上がり。鹿肉を原料の50%使ったつみれにはレンコンと柚子の皮が練り込まれており、噛めばシャキシャキとした食感と爽やかな柚子の香りも楽しめる。

サンショク www.sanshoku.co.jp

お酢でさっぱり白麻婆豆腐 

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ミクラ ビネガリーの「玄」

ミクラ ビネガリーのお酢を使ったレシピを考案する中で、玄米黒酢「玄」の色に着目したウエキ。「黒酢だけれど、透明に近い優しい色。料理の仕上がりに影響しないので、白麻婆豆腐にしてみました。この料理に黒酢を使っている? という意外性もあって楽しい」。白麻婆豆腐は柚子胡椒で辛みを加え、仕上げに花椒を振りかけるのがウエキ流。色は優しいが深みある味わいの玄米黒酢が、料理の旨みをしっかりと支える。

ミクラ ビネガリー https://mikurasu.jp

鶏飯風いなり寿司 

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ミエライスの「結びの神」

ブランド米「結びの神」を使い、惣菜コーナーで売れるレシピをつくってほしい。そんな依頼を受けたウエキが考えたのは、いなり寿司。「ただのいなり寿司ではなく、詰めるご飯は伊勢名物の鶏めしにしました。結びの神は、炊きたてはもちろん冷めてもおいしいお米。いなり寿司にぴったりです」。鶏肉とキノコ、野菜を炊き込んだ鶏めしは、具だくさんで食べごたえ十分。粒立ちがよい結びの神と、ジューシーなお揚げの相性も抜群だ。

ミエライス www.mierice.co.jp

ソルティー檜サワー 

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伊勢商人のソルティー檜サワー

注いだグラスに鼻を近づけると、優しい檜の香り。口に含めば、弾ける泡とともに爽やかな木の風味が口いっぱいに広がっていく。「HINOKI SPARKRING WATER」を飲んだウエキは「新姫を使うなどさまざまなアレンジパターンを考えました。でも、まだ完成したばかりの商品。いまはキンミヤ焼酎のようにクセのないお酒をベースにしたサワーで、シンプルに檜を感じてもらうのがいちばんいい」。ハイボールにすればウイスキーの樽香と絶妙にマッチする。

伊勢商人 https://ise-shonin.com

米粉生地 餡子バターピザ 伊勢茶粉末入り

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伊勢製餡所の餡子

伊勢製餡所のつぶあんでアレンジレシピを考えている時、ウエキの頭に浮かんだのがよろこば食堂のピザ生地。「トマトソースの代わりにつぶあんを塗り、バターをのせて焼けば餡バターピザに。間違いないおいしさです」。米粉生地はミエライスのものを使用。試食の際、伊勢茶の粉末を振りかけたものと食べ比べると、お茶を加えたほうがさらにおいしいという声が多かったそう。「伊勢商人の伊勢茶の風味で、ブラッシュアップされた味わいになりました」

伊勢製餡所 http://www.iseseian.jp

牡蠣の佃煮のリゾット

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タイヨウ水産さじべ屋の「牡蠣の佃煮」

炊きたてご飯のお供である佃煮に、新たな可能性を。ウエキが考案したのは、佃煮のよさを損なわずにアレンジした和洋のコラボ。「佃煮に牡蠣の旨みがギュッと凝縮されている。だから佃煮自体には手を加えず、ご飯を洋風のリゾットにしました」。炒めた生米を鍋で炊いたら、パルミジャーノチーズを混ぜて牡蠣の佃煮をトッピング。「牡蠣とチーズの組み合わせが秀逸。ワインと合わせたくなるひと品です」

タイヨウ水産さじべ屋 https://sajibeya.com

三重の食材を味わえる、特別なフェアも実施

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期間中には「松阪牛のかっぱ焼肉」「鹿肉ハンバーグ」など、レアな逸品も提供予定。この機会に、多様な三重の食材を堪能してほしい。


豊かな三重の食材を、実際に舌で確かめられる機会も用意。会場は、「土佐清水ワールド」など関西を中心に郷土料理店を展開する企業「ワールド・ワン」の店舗だ。実施するのは「食のお三重参り2024」と題したフェアで、ウエキトシヒロとともに考案したアレンジメニューを提供する。松阪牛かっぱ肉や伊勢うどんなど、今回紹介した食材も新たなメニューとして登場する予定。詳細はPen Onlineの記事やワールド・ワンのサイトを参照のこと。期間限定での開催だ。

「食のお三重参り 2024」
会場:神戸市内を中心としたワールド・ワン複数店舗
会期:2月中旬~3月中旬予定
※詳細は下記サイトにて公開
www.world-one-group.co.jp