ミランダ・ジュライの展覧会からフォロンの大回顧展まで【今月の展覧会2選】

  • 文:河内タカ(アートライター)
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見知らぬ相手との一年の関係を、マルチ映像作品に昇華

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『July, @craigmontyjames (C.M. James), and @thongria (Zoë Ligon) in F.A.M.I.L.Y. Ceiling』 2024年 動画からの抜き出し Courtesy of Miranda July Studio

映画監督、アーティスト、作家として知られるミランダ・ジュライの展覧会がプラダ財団の企画によりプラダ 青山店で開催中。映画監督のマイク・ミルズのパートナーとしても知られるジュライの最新作は、マルチ映像によるインスタレーション。インスタグラムを通じた7人の見知らぬ相手と1年にわたる関係をベースにした作品は、ジュライと参加者が新しい身体言語を通じて親密さや曖昧な境界を模索するというもの。7月には作家のトークショーも開催される。

『MIRANDA JULY: F.A.M.I.L.Y.』

開催期間:~8/26
会場:プラダ 青山店 6F
TEL:0120-45-1913(プラダ クライアントサービス)
開館時間:開店舗の開店時間に準ずる
定休日:不定休
料金:無料
www.prada.com/jp/ja/pradasphere/special-projects/2024/miranda-july-family-prada-aoyama.html

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現代の都市や人間の姿を描く、フォロンの大回顧展

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『月世界旅行』1981年 フォロン財団 © Fondation Folon, ADAGP/PARIS, 2024-2025

ベルギー生まれのジャン=ミッシェル・フォロン(1934~2005年)は、絵のかわいらしさとやわらかな色づかいが魅力のアーティストだ。アメリカの雑誌の表紙絵で高評価を得た後、版画や水彩画、ポスター、舞台美術など幅広く活躍した。『月世界旅行』に見られるドリーミーかつ軽やかなタッチで表現された作品は、見るものを空想の旅へと連れ出してくれる。日本では30年ぶりとなるフォロンの回顧展。詩的でユーモアあふれる多彩な作品の魅力を楽しみたい。

『空想旅行案内人 ジャン=ミッシェル・フォロン』

開催期間:7/13~9/23
会場:東京ステーションギャラリー
TEL:03-3212-2485
開館時間:10時~18時(金曜は20時まで) ※入館は閉館の30分前まで 
休館日:月曜日(7/15、8/12、9/16、9/23は開館)、7/16
料金:一般¥1,500
www.ejrcf.or.jp/gallery

※この記事はPen 2024年8月号より再編集した記事です。