東南アジア地域で初となる、オラファー・エリアソンの巡回展

  • 文:葛西玲子
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SINGAPORE シンガポール

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レーザー光と霧を組み合わせ、天井に皮膚の層のような効果を描きだす瞑想的なインスタレーション『Symbiotic Seeing』 © Olafur Eliasson

大規模なインスタレーションで世界的に知られるアーティスト、オラファー・エリアソンの巡回展がシンガポールを皮切りにスタートし、各都市を3年かけて巡回する。“Your Curious Journey”と旅を意識したタイトルがつけられており、30年にわたり制作してきた人間の知覚・認識に訴求する作品17点が展示されている。

象徴的なのは、輸送に関わるCO2の排出量を削減するために、空路ではなく海路を利用した軌跡を地震計のようなもので記録した、環境問題を題材にした作品。エリアソンの個展は東南アジア地域では初めてというから、そのメッセージがこの地でどのようなインパクトを与えるのか、注目される。

 

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展覧会のエントランスに展示される『Yellow Corridor』。シンガポール・アートミュージアムにて9月22日まで開催中。 © Olafur Eliasson

※この記事はPen 2024年8月号より再編集した記事です。