長野県・軽井沢にある「軽井沢コモングラウンズ」。2023年3月にオープンしたこの場所は「軽井沢書店 中軽井沢店」を中心に、インターナショナルスクールやカフェ、飲食店、コワーキングスペースなどが森の中に点在する複合施設だ。地域のコミュニティハブとしても期待され、イベントなどによってさらなる交流や賑わいを育むことで、豊かな文化の醸成を目指している。
そんな特別なスポットで、レクサス初のバッテリーEV(以降、BEV)専用モデル「RZ」の試乗会が開催された。実は日頃から「軽井沢コモングラウンズ」とレクサスは共同でエネルギーシェアリングなどの活動も展開。両者が提案する“豊かな暮らし”とは?
軽井沢のカルチャーを牽引する、森の中の複合施設
軽井沢の新たなカルチャースポットとして注目を集める「軽井沢コモングラウンズ」。地域の住民はもちろん、駐車場には県外ナンバーのクルマも目立つことから、遠方からも多くの人々が訪れていることが見てとれる。
ここには、ベーコンエッグ&トーストやアボカドトーストなどの朝食が自慢の「PUBLIC 食堂」や、那須で焙煎したコーヒーや店内で焼き上げたスコーンなどを提供する「SHOZO COFFEE KARUIZAWA」、信州そばを楽しめる「OSOBAR」などの飲食店や、インターナショナルスクール「EtonHouse International School Karuizawa」などが集結。
なかでも中心的な存在として地域の人たちから愛されているのが「軽井沢書店 中軽井沢店」だ。久しく書店のなかった軽井沢に登場した待望の店であり、カフェも併設された憩いの場でもある。
そんな「軽井沢コモングラウンズ」は、意外にもレクサスと深いつながりのある場所だ。ここでは施設の屋根に設置された太陽光パネルで自家発電を行うことで、施設全体の電気使用量の30%をまかなっているのだが、その際、エネルギーマネージメントで重要な役割を果たしているのが、レクサスのBEV専用モデル「RZ450e」なのだ。
この「RZ450e」は、バッテリーに蓄電した電気を外部へ供給できるV2Hに対応。「軽井沢コモングラウンズ」では、自家発電での余剰電力を駐車場に停車した2台の「RZ450e」に蓄電。状況に応じて施設へ供給している。ちなみにこの2台は「軽井沢コモングラウンズ」の施設の従業員であれば、自由に乗ることもできる。---fadeinPager---
さらに駐車場の一角には「レクサス充電ステーション 軽井沢コモングラウンズ」を完備。150kWの急速充電器が3台あり、レクサスのBEVオーナーであれば、専用アプリもしくはコンシェルジュ経由で最大60日前から予約が可能。他社のBEVオーナーであれば、アカウントを作成の上WEBブラウザ経由で、前日から予約可能だ。同様の急速充電施設があるのは、東京ミッドタウン日比谷とここだけ(2024年10月現在)。
加えて、レクサスのBEVオーナー専用サービス「LEXUS Electrified Program」の一環として、「軽井沢書店 中軽井沢店」2Fのコワーキングスペースを2時間無料で2名まで利用できたり、シートベルトを材料に使ったレクサス仕様の特別なニーチェアXを屋外スペースで使うこともできる。---fadeinPager---
レクサスの廃材が、子どもの遊び道具に
レクサスと「軽井沢コモングラウンズ」とのつながりはほかにもある。施設内に佇むインターナショナルスクール「EtonHouse International School Karuizawa」では、レクサスが廃材や端材を提供。子どもたちがおもちゃなどをつくる時の材料として活用している。
ちなみにここは、シンガポールを拠点に、世界11か国で120校のインターナショナルスクールを運営するEtonHouse Education Groupの軽井沢校だ。遊びを中心とした独自のカリキュラムを使い、子どもたちが主体的に物事に取り組んだり、創造力を育んだりできるような教育を施している。
既製品はなく、たとえば、遊びたい時は室内に用意されたさまざまな不用品を自分たちで加工しながら、おもちゃを創作したり、スノーボードがやりたい時は板を作ったり。ピザを焼きたいと思ったら、ピザ窯をレンガからつくることも。トライ&エラーを重ねるうちに、なにもない状況でも自分たちでいろいろ考えて遊べるような子どもに成長していくそう。---fadeinPager---
軽井沢の森の中をドライブする、至福の時間
「軽井沢コモングラウンズ」をひと通り見学したら、いよいよレクサス初のBEV専用モデル「RZ」の試乗へ。今回はEton House Summer Campに参加した人を対象にした試乗会だったが、取材ということで特別に参加させてもらった。用意された「RZ450e」は、コンビのペイントが個性的な印象の一台。BEVというと近未来なデザインにふったものが多い印象だが、このクルマはこれまでのレクサスを踏襲した外観で、レクサスオーナーの乗り換えにも最適だろう。
クルマに乗り込み電源を入れ、ゆっくりとアクセルを踏むと、BEVらしく静かに車体が動き出す。アクセルはほどよい重さで、踏み込んだ感触と前に進むスピードがエンジン車のようなバランスだ。まるでクルマと一体となって走っているかのよう。運転する喜びをしっかりと感じられるBEVだ。---fadeinPager---
そして、特筆すべきはやはりBEVならではの静粛性。軽井沢の森を走行中、鳥のさえずりや木々のざわめきが聞こえてきて、心が安らいだ。さらに、試乗車の「RZ450e」にはメーカーオプションとして用意されている調光機能のパノラマルーフ(IR・UVカット機能付/Low-Eコート付/調光機能付)が装備されており、最初は天井が曇りガラスになっていたのが、ボタンを押すことでそれがクリアに。サンルーフ越しに高々と生い茂る樹木の緑を頭上に感じながら、最高の気分で運転することができた。
聞けば、RZシリーズの走りのコンセプトは“The Natural”。たしかにアクセルもブレーキもステアリングホイールをまわした感触も、エンジン車に近い自然なフィーリングだった。
試乗会の会場となった「軽井沢コモングラウンズ」とレクサスは、今後もともに手を取り合い、さまざまな取り組みを行っていくに違いない。それはおそらく形はどうであれ、かつて見た未来、半歩先の未来など、さまざまな未来の姿を参加者に提示するものになるだろう。そして、その根底には、人々が追い求める本質的に豊かな暮らしがあるのだ。