ダンサーの堀内將平が唯一手放せない、某デザイナーによるシャツ

  • 写真:加藤佳男
  • 文:飯野僚子
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いま注目を集める4人に、お気に入りのシャツを披露してもらった。今回は、バレエダンサーの堀内將平。後輩によくものを譲ってしまう堀内が、いまでも手放せないというのは、あの人気デザイナーのシャツだった。

重たいコートを脱ぎ去る季節がやってきた。今特集では、老舗ブランドの新作や最旬シャツカタログに加え、アウターや小物との合わせなど、さまざまな視点からシャツを紐解く。無限の可能性を秘めるシャツの楽しさを、存分にお届けする。

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堀内將平(ほりうち・しょうへい)●バレエダンサー。1992年、東京都生まれ。ルーマニア国立バレエのファースト・ソリストを経て、2015年Kバレエ トウキョウに入団。20年にダンサーの最高位であるプリンシパルに昇格。振付活動などさまざまなジャンルで活躍の場を広げている。

フィービー・ファイロ期のセリーヌのシャツ

Kバレエ トウキョウのプリンシパルダンサーとしてだけでなく、バレエとファッションの融合を図った公演のプロデュースや、振付家としても活躍する堀内將平。8年ほど愛用しているのは、フィービー・ファイロが率いた頃のセリーヌのシャツ。ピンストライプ地に、異素材を縫い付けてドットのような柄を表現した一枚だ。

「ウイメンズのものながら、フィービーが手掛けた服はユニセックスで着られるデザインが多いため、当時は他のアパレルやバッグなども所有していました。ただ、よく後輩にものを譲るので、そのほとんどが手元になく……。いまでも手放さないでいるのは、このシャツだけ。シャツという存在は舞台の外で人前に立つ時に、ダンサーとしての自分を演じる衣装のようなものなのですが、このシャツは珍しく普段着ているんです。合わせるものによって、カジュアルにもモードにも着こなせる。自由に着られるからなのかもしれませんね。購入以来、クローゼットに眠ることなく毎年活躍しています」

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繊細な生地のあしらいと、カフス仕様の袖。ウイメンズのものを男性が着ることで生まれるコンパクトさもあいまって、品が漂う。「フィービーがデザインする服は、そこに漂う知的さと洗練された雰囲気が魅力です」

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