古都に佇むサンクチュアリ、1周年を迎える「シックスセンシズ 京都」でこれまでにない心地よい睡眠を!

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    ウェルネスとサステナビリティを理念に掲げた、自然派ラグジュアリーホテルのパイオニア「シックスセンシズ」。2024年4月の日本初上陸から1周年を迎え、心と身体を安らげる特別なプランを展開中だ。

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    エントランスとロビーは『源氏物語』と京都の貴族をテーマにしたデザイン。天井のディテールは『源氏物語』の折り本装丁のかたちから着想を得ていたり、和紙に金糸や銀糸を織り込む伝統技法「引箔」のアートパネルを配すなど、和の意匠を現代的にアレンジしている。

    1995年にインド洋の楽園・モルディブで誕生したシックスセンシズは、時代に先駆け「自然環境の保護」と「地域との共生」を目指した稀有なホテルで、いまや世界21カ国で展開されている。そのほとんどが紺碧の海や深緑の森に囲まれたリゾートホテルだが、日本初上陸の地に選ばれたのは、古より文化と伝統を育んできた千年の都・京都だ。

    JR京都駅からクルマで10分ほどの東山七条。「シックスセンシズ京都」は豊国神社に隣接し、周辺には京都国立博物館や三十三間堂、そして京都観光のハイライトである清水寺や祇園にも徒歩圏内の、歴史を感じさせながらも利便性の高いエリアに佇む。

    趣ある屋敷門をくぐりぬけロビーに足を踏み入れると、大きな窓の外に広がる中庭から、ふわりと吹き抜ける風とやわらかな陽射しが差し込み、室内にいながらも自然の息吹を存分に感じ取れる。4年の歳月をかけ育んできたという閑雅な中庭には小川が流れ、100mほど奥行きのある庭を取り囲むような建物のつくりは、どこか京町屋の風情を醸す。

    日本独自の文化が花ひらいた平安時代、なかでも“雅”の概念からインスピレーションを得てつくられたというホテルのデザインは、シンガポールを拠点にアジアでラグジュアリーホテルを手掛けるBLINK DESIGN GROUP(ブリンク・デザイン・グループ)が行い、アートワークはインターカルチャーアートが担当した。ロビーには、平安末期から鎌倉時代に生み出されたという「鳥獣人物戯画」をモチーフにしたメタルアートや、おもに茶器につかわれる「楽焼」の陶板を500枚以上用い、鞍馬山の美しい風景を描いた屏風絵が空間を優美に彩っている。

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    「シックスセンシズ京都」の外観。周囲に溶け込む低層のつくりで、京町屋の雅な趣を感じる。
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    ロビーでのチェックイン時には、粉末のお香「塗香」を手にすり込むよう薦められる。仏教で法要や参拝前に心身を清めるために使うのが塗香で、五感を刺激するシックスセンシズならではのリチュアルにより、到着早速、非日常に誘われていく。京都の老舗「天香堂」がホテルのためにつくったもので、天然香木にこだわった落ち着く香りだ。
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    「デラックスツイン」は45㎡。ベッドルームとバスルームを隔てるヘッドボードは、格子板があしらわれ、これを回転させることで色味や採光を調節できる。他にもソファ上のTVパネルには、餅つきする月のうさぎを漆喰で描いたアートが施されていたり、ベッドサイドライトを包むのは、京都「金網つじ」の作品だ。インテリアとアートが一体となった客室には、伝統工芸職人の匠の技が随所に光る。

    長めのアプローチが取られた廊下は床面に石畳のようなデザインが施され、まるで京都の細い路地に迷い込んだかのよう。客室へと向かう合間もシックスセンシズならではの遊び心に胸が高鳴っていく。辿り着いた部屋の扉横に妖しく光るのは、再生和紙を用いた狐のお面。一つひとつ手づくりのため部屋ごとに表情が異なるこのライトは「Don’t Disturb」のサインだ。京都の民話や伝説もデザインモチーフに取り入れているとあって、狐はホテルのアイコンになっている。

    8室のスイートルームを含む12タイプ全81の客室から見えるのは、寺院や長屋などの京都らしい町並みだけでなく、緑豊かな中庭や、部屋によっては豊国神社の木々が窓の外に広がり、市街地でありながらも四季折々の自然を身近に感じられるつくり。木材をふんだんにあしらった温かみのある客室は、日本の伝統的な装飾やアートが心地よいアクセントになっている。そしてアメニティは環境配慮のためプラスチックを極力排除し、ガラスボトルに注がれた水はホテル内でろ過したもの。客室はもちろんホテルの隅々までいたるところにサステナビリティが宿る。

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    「プレミア ガーデン スイート」の窓の外に広がるのは、灯篭や水琴窟など京都らしい情緒たっぷりの日本庭園。リビングルームが備わった72㎡の部屋では、窓を開け放って自然を感じながら過ごしたい。

    なかでもわずか2部屋の「プレミア スイート ガーデン」は、日本庭園付のスイート。他のゲストルームから離れており喧騒を感じることもなく、ゆったりと庭園をひとりじめできる。別荘のように穏やかな時を過ごせるので、長期のリトリートにも相応しい。

    そして最上階4階にあり、238㎡の広さを誇る「3ベッドルーム ペントハウス スイート」は圧巻。キングサイズベッドの寝室2部屋とツインベッドの寝室1部屋があり、各部屋にフルバスルームを完備。ファミリーや友人とステイしても、それぞれが思い思いのひとときを過ごせること請け合い。京都ならではの町並みや自然の美しさをテーマに、壁一面に力強いアート作品が描かれ、和の意匠とアートに抱かれたステイは格別だ。

    ゲストルームにいながら自然やアート、和の意匠に心が癒されるが、身体のケアにも注力するのが「ホリスティック ウェルネス」をテーマに掲げるシックスセンシズならでは。睡眠専門医のマイケル・J・ブレウス博士をはじめ著名な専門家とともに、快適な睡眠環境を提供する特別なプログラム“Sleep With Six Senses”を開発しているのだ。その一環で英国ナチュラルマット社製のハンドメイドマットレスを採用。オーガニックのラムウールとオーガニック農園で採れたココヤシ繊維でつくられたマットレスは、抜群の通気性を誇り、穏やかな入眠へと誘う。

    そしてナイトウエアには、テンシャルとコラボレーションした「BAKUNE Pajamas Gauze」を導入している。このパジャマは身体から発する遠赤外線を輻射する特殊繊維によって血行を促進し、筋肉の凝りや疲労を軽減。サステナビリティの理念から再生繊維を取り入れているのもポイントだ。他にもターンダウンの際に、ベッドサイドに好みのアロマをセットし深い眠りへと導くサービスも行っている。

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    「プレミア スイート ガーデン キング」のリビングエリアはテラスに面しており、テラスからは東山連峰を望む。ダイニングスペースとキッチンも備えられ、ホテルシェフを招いて料理を味わうこともできるので、より一層プライベート感のある滞在になるだろう。

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    2週間ごとに変わる一期一会のメニューで、京都の“土地”を感じる

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    中庭から明るい光が差し込み、オープンキッチンが開放的な「Sekki(節気)」は、ウッディな内装に西陣織の大きなアートワークが映える。伝説のいきものたちの宴を描いた中に、賀茂茄子や聖護院大根など京野菜も登場しており、ダイニングの楽しげな雰囲気とも調和をもたらす。

    シーズナルダイニング「Sekki(節気)」はその名の通り、日本古来の暦である二十四節気にもとづき、旬を取り入れながら2週間ごとにメニューが変わっていく。さらに地産地消やフードマイレージの観点から、160㎞圏内で採れる地元食材を中心に構成されているのが特徴だ。古くより「初物七十五日」と愛された通り、旬の食材は「食べると75日長生きする」と言われるほどに栄養価が高く、旨みが凝縮され味わいも抜群。地元の採れたて食材をいただくことは免疫力を高めることにもつながり、身体にも地球にも優しい。まさにウェルネスとサステナブルを両立するのが、このダイニング最大の魅力だろう。

    京都出身のエグゼクティブシェフ・宍倉宏生が腕を振るうコンテンポラリーな料理の数々は、素材の味を存分に活かした滋味深い味わい。伏見の無農薬栽培農家「ヤマダファーム」や有機JAS認証を取得する大原のオーガニック農家「つくだ農園」など、厳選した契約農家と連携しながら生み出すひと皿は、まさに一期一会。アラカルトはもちろんのこと、おまかせディナー(¥15,800、サービス込、以下同)やプラントベースディナー(¥12,000)など、ヴィーガンやグルテンフリーに至るまでさまざまな食のスタイルに対応するメニューを生み出している

    さらにフードロスゼロを目指し、茎や根、皮なども工夫を重ねて料理に活用。そしてわずかな廃棄物もコンポストに投入し、ホテルが豊国神社の一画で営むハーブガーデンの肥料にするなど、食材の恵みを余すことなく利用する循環型システムに力を入れている。

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    左:朝食の一例。セミブッフェ式で、アラカルトを好きなだけいただけるのが嬉しい。宇治の平飼い卵をつかった料理や、南禅寺の豆乳でつくった豆腐など京都らしい和食はもちろんのこと、自家製パンやフムス、米粉のパンケーキなど幅広いラインアップ。 右:晴れた日には中庭のテラス席でも食事をいただける。春には美しく咲き誇る桜を眺めながら楽しむ、アフタヌーンティー(¥6,900)も評判だ。和の要素を取り入れたスイーツやセイボリーは、グルテンフリーや精製した砂糖を含まないシュガーフリーでヘルシー。こちらも2週間おきにメニューが変わる。

    夕食を終えたら、客室に戻る前にぜひ立ち寄りたいのが、シーズナルダイニング「Sekki」に隣接したバー「Nine Tails(ナインテイルズ)」だ。ダイニングエリアから扉ひとつでバーに行ける隠し通路もあり、ホテルのアイコンである狐をモチーフにした店名にも遊び心が感じられる。

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    「Nine Tails」の店名は九尾の狐が由来。九尾の狐といえば、平安時代末期に鳥羽上皇の寵愛を受けた玉藻前が、実は妖狐の化身だったという伝説は、歌舞伎や能作品で広く知られている。店名からも平安の妖艶な香りが漂い、京都らしさを纏う。

    「Nine Tails」は国産のジンやスピリッツにこだわり、100種類以上をバラエティ豊かに揃えるカクテルバー。カクテルに添えるハーブはホテルが運営する無農薬のハーブガーデンで採れたものが多く、シロップなども自家製。バーテンダーは、かつての薬屋の百味箪笥を想起させるノスタルジックなバーカウンターで、薬を調合するかのように華麗にミクソロジーを生みだしていく。

    カウンター奥に広がるソファエリアには、漆を塗った和紙に金銀箔を重ねる西陣織の技法「引箔」が随所にあしらわれ、絢爛豪華な装い。控え目な灯に照らされると箔がぼんやりと浮かび上がり、その煌めきは夕景に染まる雲海のよう。ソファにゆったりともたれながら、日本ならではの素材を活かしたカクテルの、繊細な味わいをじっくり楽しみたい。

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    日本産の麹スピリッツ「TSUMUGI」にオレンジと自家製のローズマリーシロップを加えたオリジナルカクテル「麹マンダリン」(¥2,200)。麹由来の豊かな風味とオレンジの酸味に、ホテルのハーブガーデンで育てたローズマリーをあしらう。青々とした香りとハーブらしい苦みが効いた味わいは、ディナー後のリフレッシュに相応しい爽やかな一杯だ。

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    3月からスタートした、安眠をサポートする「スリープケーション」

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    スパのトリートメントルームは木を多用しながらもで、モダンで落ち着く佇まい。どこか厳かな雰囲気もあり、心が洗われるプライベート空間だ。

    シックスセンシズのウェルネスの真髄といえるのが、「シックスセンシズ スパ 京都」で体験できる、最先端のテクノロジーと伝統的なヒーリング技法、そして禅の理念にもとづいたバラエティ豊かなプログラムだ。まずは日本初導入の「ウェルネス スクリーニング」で、身体の状態を知ることから始めよう。

    特殊なプレートに手足をのせることで、血圧や心拍数、酸化ストレス、炎症反応など約30種類の生理学的バイオマーカーと10種類のインジケーター(計器)を測定し、健康状態を数値化。その結果を踏まえ専門家がアドバイスし、目標や要望に合わせたプログラムを提案してくれるのだ。

    日本ならではのリラクゼーションを体験するなら、数あるボディトリートメントのなかでも「シックスセンシズ スパ 京都」限定のメニュー「阿吽(あうん)」を選びたい。伝統的なお香をつかったリチュアルにつづき、東洋医学で気血が流れるとされる全身の経路に沿って、音叉の振動をツボにあて刺激するフルボディトリートメント。身体がほぐれるだけでなく、心の平安や心身の調和へと導く、禅の思想を取り入れたシグネチャーメニューだ。

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    左:約30種類のバイオマーカーと10種類のインジケーターで、心身に関連する状態を内側からチェックする、日本で唯一のプログラム「ウェルネス スクリーニング」。ウェルネスのプロが結果について説明し、次のステップを提案してくれる。 右:伝統的な手法だけでなく、最新テクノロジーを使ったリラクゼーションで、筋肉と心の回復を促す「バイオハック リカバリー セッション」。

    また専用プールで行う「WATSU」プログラムも、京都で受けられるのはここだけ。WATSUとは日本の経絡療法から影響を受け、1980年にアメリカで生まれた水中指圧のボディワーク。水圧や浮力を活かしながらストレッチと指圧のテクニックを取り入れ、慢性的な関節炎やストレスからくる睡眠障害などの改善を目指す。

    「バイオハック リカバリー ラウンジ」はスマートテックを用いて、旅の疲れや時差ボケなどを改善していく場所。空気圧で締め付け血行促進を促す「ハイパーフラックス」やパルス電磁場マットを敷いた「ゼログラビティチェア」など、最先端のウェルネス機器で科学的に疲れにアプローチしていく。このほかにもヨガや瞑想、サウンドヒーリングなどの充実したプログラムを受けられる「センサリースタジオ」や日本の伝統的な温浴施設、屋内プールに最新鋭のジムなど、多角的に心身を整える施設が揃っている。

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    WATSU専用プールでセラピストに身を任せて水中を漂うと、これまで地上では無意識に体に力が入っていたことに気づく。シンギングボウルの音が響く瞑想のようなセラピーで、いつしか筋肉だけでなく心のこわばりもほぐれていく。

    そして3月からは、睡眠の悩みをサポートする「スリーププログラム」や、睡眠の質を向上させるスペシャルディナーをアレンジした宿泊プラン「スリープケーション」が登場した。2日間にわたるプログラムでは、前述の「ウェルネス スクリーニング」の診断をもとに、睡眠の質を改善する効果が期待されるCBDオイルを用いたフルボディマッサージ「ドリームキャッチャー」や、寝そべりながら行う“眠りのヨガ”として知られる「ヨガニードラ」、就寝時の心拍数や血中酸素レベルを測定し睡眠スコアを算出する「睡眠トラッキング」などを行い、よりよい眠りへと導いていく。

    「Sekki」でいただくスペシャルディナーは、炭焼きの和牛フィレ肉がメインディッシュ。深い眠りに導くホルモン・セロトニンの原料となる、必須アミノ酸・トリプロファンやビタミンB6を多く含むフィレ肉は、赤身のため脂肪が少なく消化にもよいことから選ばれた。他にも睡眠の質を向上させる栄養素を多く含んだ玄米と雑穀のリゾットなど、悩みに寄り添うメニューは心と身体に優しく染み入るはずだ。

    このプログラムは宿泊を伴わない“外来”としての利用もできるのが、斬新なところ。2・4・6日間のコースがあり、4日間からはWATSUやサウンドヒーリング、パーソナルトレーニングなど内容が充実。京都近郊の人々も、忙しい合間を縫って睡眠環境改善に取り組んでいける。

    まわりの人や環境を慈しむサステナブルな行いは、まずは自分自身をいたわり余裕を生むことから始まるのかもしれない。食べること、生きることに真摯に向き合いその土地の文化に身を委ねる。そんな「シックスセンシズ京都」ならではのホリスティックなリトリートは、自らのライフスタイルを振り返るきっかけにも成り得る、かけがえのないひとときだ。

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    メインのフィレ肉やリゾットのほかに、旬の野菜の旨味たっぷりのベジタブルスープやバナナアーモンドミルクプリンなど、Sekkiならではの野菜やフルーツをふんだんに使った特別メニュー。食後に提供される自家菜園のハーブを使ったカフェインレスハーブティーは、就寝前に適している。

    シックスセンシズ京都

    住所:京都府京都市東山区妙法院前側町431
    TEL:075-531-0700 全81室
    www.sixsenses.com