クラシック音楽と香り――ふたつの感性を刺激する新たな美の体験が生まれた。音楽を聴くように、香りを纏うという贅沢。日本発のフレグランスブランド、ラニュイ パルファン(La Nuit parfum)がリリースした初のお香は、ユーザーの五感を研ぎ澄ませ、至福のひと時を演出する。

クラシック音楽の名曲を香りで表現するフレグランスメゾンのラニュイ パルファン。これまでに香水やキャンドルを通じて音楽の世界観を表現してきた同ブランドが、お香と音楽のクロスオーバーという新たな地平を切り拓く。このたび発表されたお香は、「絞首台」「ラフマニノフ ピアノ協奏曲第3番」「甘い混乱」という、いずれも既存の人気フレグランスから展開。香水を再構成するようにして開発された香りは、従来のお香にある“煙の重さ”を排し、より軽やかで洗練された仕上がりとなっている。
このプロジェクトの根幹に欠かせないのが、菊地成孔の存在だ。音楽家であり、文筆家、大学講師、そして演奏家とあらゆる領域を横断する知性と感性の持ち主である彼は、クラシック音楽と日本の香文化という異なる伝統を精緻に組み合わせた。その試みは、まさにジャンルを超えた表現の追求そのものと言えるだろう。


また、お香に加え数量限定で登場するのが、「菊地成孔 インセンスホルダー(NARUYOSHI KIKUCHI Incense Holder)」。自身の手形をかたどったこのお香立ては、まるで音楽家の静謐な所作を写し取ったような佇まいで、香りの立ち上がりに知性と美意識が宿っている。
さらに今回の発売を記念して、阪急うめだ本店と伊勢丹メンズ館で、菊地によるスペシャルイベントも開催。嗅覚と聴覚を通じて交わる体験は、訪れる者に“香る音楽”という新たな芸術観を提示することだろう。
香りも音楽も、記憶の深部に触れる芸術である。五感を超え、知と感性を揺さぶるラニュイ パルファンの試みに、静かに身を委ねてみてはいかがだろうか。


菊地 成孔/きくち なるよし
ジャンル横断的な知性と美学を携え、常に独自の表現を追求するディレッタント。ジャズサックス奏者としての深い技術に裏打ちされた音楽活動はもちろん、文筆家、作曲家、プロデューサー、さらには大学講師としても幅広く活躍する。独特のエロティシズムと異形のインテリジェンスによって性別、年齢、国籍を越えた高い支持を集めつづけている。
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