【アート初心者が2026年に行くべき都内の企画展5選】ゴッホ、マリメッコ、大英博物館…世界の名作から“いま”の表現まで一気にわかる

  • 文:Pen編集部
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アートを新しい趣味として始めるなら、2026年はこれ以上ない“当たり年”だ。興味はあるものの、「難しそう」「知識がないと楽しめなさそう」と、どこか身構えてしまう人も少なくないだろう。だが今年は、名画を正面から味わえる王道の展覧会から、デザインやアニメーションといった身近なテーマを入口にした企画まで、アートへの扉がかつてないほど多彩に開かれている。

本記事では、編集部が厳選した都内の企画展5つを紹介。アート初心者でも肩肘張らずに楽しめる理由とともに、それぞれの見どころを紐解く。

①巨匠たちの作品を一気見するなら、『“カフェ”に集う芸術家―印象派からゴッホ、ロートレック、ピカソまで』

開催日時:2026年6月13日(土)〜9月23日(水・祝)
開催場所:三菱一号館美術館 

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フィンセント・ファン・ゴッホ『モンマルトルの風』1886年 油彩、カンヴァス アーティゾン美術館

 初心者が「ザ・絵画」を見たいなら、まずはここから。19世紀末から20世紀初頭にかけて、芸術家たちが集った“カフェ”という社交の場を切り口に、印象派からポスト印象派、さらには近代絵画の巨匠たちの作品を紹介する展覧会だ。

ゴッホ、ロートレック、ピカソといった、教科書や図版で一度は目にしたことのある名前が並び、名画が一堂に会する構成は、初心者にとってこれ以上ない安心材料だろう。本展の魅力は、作品をただ鑑賞するのではなく、「どんな場所で、どんな交流の中から生まれたのか」という背景ごと味わえる点にある。カフェという身近な空間を通して眺めることで、巨匠たちの作品はぐっと人間味を帯び、いきいきと立ち上がってくる。美術史の流れを細かく知らなくても、直感的に楽しめるうえ、会場となる三菱一号館美術館の建築そのものも見どころのひとつ。

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オーギュスト・ルノワール『トリニテ広場』1875年 油彩、カンヴァス ひろしま美術館

 

『“カフェ”に集う芸術家―印象派からゴッホ、ロートレック、ピカソまで』

https://mimt.jp/

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②世代を問わず楽しめる、『劇場アニメ ルックバック展-押山清高 線の感情』

開催日時:2026年1月16日(金)~3月29日(日)
開催場所:麻布台ヒルズ ギャラリー 

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「劇場アニメ ルックバック展」メインヴィジュアル ©藤本タツキ/集英社 ©2024「ルックバック」製作委員会

同展覧会は、国内外で大きな話題を集めた劇場アニメ『ルックバック』の世界を、作画監督・押山清高監督の“線”にフォーカスして掘り下げる。原画や制作資料を通して、一つひとつの線に込められた感情や意図を読み解いていく構成となっている。

アート初心者にとっての魅力は、入口のわかりやすさだ。すでに作品を知っている人も、これから知る人も、物語とともにその世界観を楽しめる。アニメーションがどのようにして一本の線から生まれ、映像として立ち上がっていくのか。その過程を知ることで、アートが決して遠い存在ではないことに気づかされる。世代を問わず楽しめる、2026年らしい“いま”の表現だ。

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『劇場アニメ ルックバック展 ―押山清高 線の感情』展示風景より「作画エリア」。©藤本タツキ/集英社 ©2024「ルックバック」製作委員会

『劇場アニメ ルックバック展-押山清高 線の感情』

www.azabudai-hills.com

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③“気になる”が見つかる、『マリメッコ展』

開催日時:2026年10月3日(土) ~ 12月20日(日)
開催場所:東京都庭園美術館

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Marimekko: Art of Printmaking –Beauty, Dream, Love

アート鑑賞に少し身構えてしまう人に行ってほしいのが、『マリメッコ展』だ。大胆な色使いやリズミカルなパターンで知られるテキスタイルやプロダクトが並び、会場に足を踏み入れた瞬間から気分が明るくなる。

これまで生まれた3500種類以上の独自のプリントデザインは、人々のファッションや暮らしを彩り、タイムレスな魅力を放っている。「どれが好きかな」「家に置くならこれかも」と、アートワークからファブリックまで、買い物をするような感覚で視覚的に楽しさを味わえる。デザインの背景にある思想や時代性も丁寧に紹介されており、貴重な所蔵作品や資料も充実している。「気になる」という感覚を起こしてくれる、アート初心者にお薦めな注目展だ。

『マリメッコ展』

https://marimekko-ex2026-2028.jp

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④日常からアートを見出せる⁉『拡大するシュルレアリスム
視覚芸術から広告、ファッション、インテリアへ』

開催日時:2026年4月16日(木)~ 6月24日(水)
開催場所:東京オペラシティアートギャラリー

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ルネ・マグリット『レディ・メイドの花束』 1957 大阪中之島美術館

シュルレアリスムと聞くと、少し難解なイメージを抱くかもしれない。しかし本展は、その固定観念を心地よく崩してくれる。絵画や写真といった視覚芸術にとどまらず、広告、ファッション、インテリアなど、私たちの身の回りにある表現へと広がっていったシュルレアリスムの影響を紹介する構成だ。

お薦めしたいポイントは、「アートは美術館の中だけにあるものではない」と実感できるところ。普段目にしているビジュアル表現の中にも、非現実的な組み合わせや無意識へのアプローチが息づいていることに気づかされる。難しい理論を理解しなくても、「日常を変える」ことと「世界を変える」ことをひと続きに捉えていたシュルレアリスムに興味を持てるはず。アートを見る目が日常へと拡張される、初心者にこそ体験してほしい遊び心あふれる展覧会だ。

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フリッツ・ビューラー『ポスター「ジオデュの帽子」』 1934 宇都宮美術館

『拡大するシュルレアリスム
視覚芸術から広告、ファッション、インテリアへ』

www.operacity.jp

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⑤またとない機会! 世界の日本美術を堪能できる『東京都美術館開館100周年記念
大英博物館日本美術コレクション 百花繚乱~海を越えた江戸絵画』展

開催日時:2026年7月25日(土)~10月18日(日)
開催場所:東京都美術館

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東洲斎写楽『二代目瀬川富三郎の大岸蔵人妻やどり木』江戸時代・1794年 大英博物館蔵 © The Trustees of the British Museum

「日本美術を、海外の視点で見る」というユニークな切り口が新鮮な展覧会。世界を代表する博物館である大英博物館が所蔵する江戸絵画を中心に、選りすぐりの優品約200点が日本へ“里帰り”。日本美術が、どのように海を渡り、どんな価値として受け止められてきたのかを知れる貴重な機会だ。

初心者にお薦めしたい理由は、「正解を知る」よりも「考えるきっかけ」を与えてくれる点にある。この作品は、なぜ国境や時代を越えて評価されたのか。海外の人々の目に、日本の絵画はどのように映ったのか。展示を追ううちに、そんな問いが自然と立ち上がり、思考が静かに広がっていく。日本人にとっては見慣れたモチーフであっても、異なる視点を通すことで新鮮に映る。さらに、2026年に開館100周年を迎えた東京都美術館という舞台も、この展覧会に特別な意味を与えている。日本美術をあらためて見つめ直す、その節目にふさわしい一展と言えるだろう。

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歌川国芳『相馬の古内裏』江戸時代・1845~1846年 大英博物館蔵 © The Trustees of the British Museum

『東京都美術館開館100周年記念
大英博物館日本美術コレクション 百花繚乱~海を越えた江戸絵画』

https://daiei-ten2026.exhibit.jp