世界が注目する国際クラフト賞「LOEWE FOUNDATION Craft Prize 2026」のファイナリストが発表され、その中に日本人作家 中平美紗子、田中信行、吉積彩乃 の3名が名を連ねた。展覧会は2026年5月13日〜6月14日までシンガポールのナショナル・ギャラリー・シンガポールで開催予定で、5月12日に大賞および特別賞が発表される。
この国際プライズは2016年に設立され、現代クラフトの卓越性、革新性、芸術的価値を国際的な視点で評価するもの。応募は18歳以上のプロ作家が対象で、革新的なクラフトの応用と独自のアートコンセプトを兼ね備えた作品が求められる。大賞受賞者には50,000ユーロの賞金が授与される。
2026年は133の国と地域から5,100点以上が集まり、その中から30名のファイナリストが選出された。陶芸、木工、テキスタイル、ガラス、金属、ジュエリー、家具、漆、製本など多岐にわたる素材と表現がそろい、各作品が革新性、技、想像力によって伝統を新たに捉え直しているとして注目されている。審査は今回初めて審査員を務めるロエベのクリエイティブ ディレクターであるジャック・マッコローとラザロ・ヘルナンデスをはじめ、デザイン、建築、ジャーナリズム、評論、美術館の学芸員など、各界の第一人者で構成される審査委員会によって行われ、技術的な達成度、技能、革新性、芸術的表現の深さが重視される。
なかでも日本人3名のファイナリストは、世界的な舞台でその創作力が評価された点で大きな話題だ。中平美紗子は縞模様の再解釈をテーマとしたタペストリー作品で、田中信行は漆を現代的な視点で捉え、伝統技法と結び付けた造形で知られる。吉積彩乃はフォーヴィスムと日本の「間」の概念から着想を得て作品を手がけるガラス作家として注目されている。これらの作家がどのような視点で「現代クラフト」の可能性を提示するか、展覧会での展示と受賞の行方が注目される。
このプライズは、世界のクラフト界における現在地点を示す重要な指標であり、日本からの複数の才能がファイナリスト入りすることは、日本のクラフトシーンの国際的プレゼンスの高まりを象徴している。受賞者発表と展示の全貌は今後の文化ニュースでも大きく取り上げられる見込みだ。
左から順に中平美紗子、田中信行、吉積彩乃の3名がファイナリストに選出。LOEWE FOUNDATION Craft Prize 2026において、日本のクラフトが持つ精神性と革新性を世界に示す。
「LOEWE FOUNDATION Craft Prize 2026」
会場:ナショナル・ギャラリー・シンガポール
期間:2026年5月13日(水)~6月14日(日)
<LOEWE FOUNDATION Craft Prize 2026 ファイナリスト一覧>
ババ・ツリー・マスター・ウィーバーズ × アルバロ・カタラン・デ・オコン(スペイン)
ジョーブ・バーンズ(イギリス)
スヒョン・チョウ(韓国)
モルテン・ロブナー・エスパーセン(デンマーク)
リアム・フレミング(オーストラリア)
オスカー・グスタフソン(スウェーデン)
スーザン・ホールズ(イギリス)
ゲルトルート・ハルス(ノルウェー)
チャーチェン・シェイ(台湾)
アデリーン・コー(シンガポール)
マリア・コシェンコヴァ(デンマーク)
ジョンイン・イ(韓国)
ソミョン・イ(韓国)
中平美紗子(日本)
ファデケミ・オグンサンヤ(ナイジェリア)
ジウン・パク(韓国)
ジョンジン・パク(韓国)
ラファエル・ペレス・フェルナンデス(スペイン)
ドロテア・プリュール(ドイツ)
カースティ・レイ(オーストラリア)
ヴィヴィ・ローザ(ブラジル)
エルベ・サバン(ハイチ)
ザンシ・サマーズ(ジンバブエ)
ココ・ソン(韓国)
田中信行(日本)
グラツィアーノ・ビジンティン(イタリア)
ライヤ・ウォータース(ベルギー)
ナン・ウェイ(中国)
ジェーン・ヤン=ディへイン(アメリカ合衆国)
吉積彩乃(日本)