【『子どもたちによろしく』】映画の中で生き抜く子どもたち、 社会を映す眼差しの記録

  • 文:辻山良雄(書店title店主)
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【Penが選んだ、今月の読むべき1冊】
『子どもたちによろしく』

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長崎訓子 著 アールエヌ・プレス ¥3,080

『大人は判ってくれない』のアントワーヌ・ドワネルや『牯嶺街少年殺人事件』の小四(シャオスー)など、スクリーン上に印象的な表情を残していった「子どもたち」は多い。映画の中の彼らは、ただかわいいだけの存在ではなく、ときに戦争や差別といった社会の矛盾を一身に受け、大人の事情にも巻き込まれる、この世界を映す鏡でもあるのだ。そうした「子役がメイン」の映画作品を、長崎訓子によるセンスの塊のようなイラストと文章で綴ったエッセイ。作品の中でクールに、そしてしたたかに生き抜いている彼らに幸あれ。