街と自然の境界が曖昧になりつつあるいま、アウトドアウェアに求められる役割もまた変化している。
防水や防風といった機能だけでなく、都市生活の動きに寄り添う快適性、そして日常の装いとして成立する佇まい。その両立を高次元で実現したのが、DESCENTE ALLTERRAIN 81のシェルジャケット「DERMIZAX 3L SHELL JACKET “ZENCHIKEI VZ.”」だ。
あらゆる環境に適応する、“ZENCHIKEI”の哲学
“ZENCHIKEI”という名称は、DESCENTE ALLTERRAINを象徴する言葉「all(すべて)」と「terrain(地形)」から派生したもの。その思想を体現するこの一着は、独自の通気構造をさらに進化させ、今季アップデートされた。
開発コンセプトは《適》。都市生活のさまざまな場面や身体の動きに“適応する”衣服を目指し、「動きやすさ」と「蒸れの抑制/通気」に焦点を当てた。素材には、防水透湿性と防風性を備えた3層構造素材「DERMIZAX」を採用。高機能でありながら、柔らかくナチュラルなストレッチを感じさせるMade in Japanのファブリックが選ばれている。
通気をデザインする、独自ベンチレーション設計
設計の核となるのは、デサントの研究開発拠点「DISC OSAKA」で導き出された「スウェットマッピング理論」だ。人体の発汗や熱の分布を科学的に分析し、最も効率よく換気が行われるポイントへ通気構造を配置する。
フロントには2列のジッパーを備え、その間に配置されたダブルラッセル生地が外気を取り込むデュアルベンチレーション構造を採用。取り込まれた空気は背面のメッシュパーツやレーザーホールを通して排出され、衣服内にこもる熱や湿気を効率よく外へ逃がしていく。さらに背面には、デサントのスキーウェアに採用される最新技術「AERO STREAM SPACER」を搭載。立体的な3Dスペーサーパーツが衣服と身体のあいだに空気の通り道を生み出し、背中側の換気をより効果的に促す。スペーサーの数や配置はミリ単位で調整され、リュック着用時でも衣服内の空間を確保する設計だ。
細部の設計にも配慮が行き届く。フードにはゴムスピンドルとストッパーを備え、袖口はワンハンドで調整できる仕様。裾には「Cohesive™コードロックシステム」を搭載し、迅速にフィット感を整えることができる。首周りには起毛トリコットを配置し、肌当たりの良さを高めた。さらに脇下から腕にかけてのガゼットパターンが腕の可動域を確保し、アクティブな動きにも対応できる。
裏面に施されたシームテープも、このジャケットを象徴するディテールだ。本来は防水処理のためのパーツだが、ここでは構造そのものを可視化するデザインとして再解釈されている。
都市でも山でも、環境の変化に応じて身体を守りながら快適さを保つ。その機能をそのまま構造美として浮かび上がらせた「ZENCHIKEI VZ.」は、デサントが長年スキーウェアの開発で培ってきた技術の現在地を示す一着と言えるだろう。