3月25 日から4月21日までの期間、伊勢丹新宿店 本館5階「イセタン ホーム エッセンス」内に新設される「デザインスタジオ」において、企画展「SHAPEOF TENDO かたちには、つづきがある。」が開催される。
本企画は、3つのアプローチから天童木工のヘリテージを紐解く試みだ。天童木工に深い関心を寄せるクリエイターの視点や発想を起点に、その思いや願いを家具づくりへと落とし込む「ニューコラボ」。名建築のために構想されながら製品化に至らなかったジャパニーズモダンの家具を現代に甦らせる「リバイバル」。さらに、天童木工監修のもと選定されたヴィンテージ家具を紹介・販売する「ヴィンテージ」。それぞれの取り組みを通して、天童木工のものづくりの広がりと、そのかたちが受け継がれていく。
「ニューコラボ」
天童木工が生み出してきた家具の多くは、過去のクリエイター(デザイナーや建築家)の思いをかたちにしてきたものだ。今回の企画は天童木工に熱い思いを持つ表現者たちが、現代のクリエイターという立場で打ち合せを繰り返すことからスタートした。本展では、幾度ものやり取りから、彼らのアイデアを天童木工がかたちに落とし込むことで生まれたクリエイターこだわりのアイテムが並ぶ。
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Perfumeかしゆか ×「ラタンコネクトスツール」
かしゆかと天童木工のコラボレーションによる新作「ラタンコネクトスツール」が誕生。かしゆかが敬愛する素材ラタンを取り入れ、「コネクト=繋がる」という本人命名の名の通り、人と家具、空間と暮らしをゆるやかに結ぶ。
三日月形の座面は、前作「ラタンサイドテーブル」と組み合わせられるほか、複数を連ねることで連続した造形を生み、テーブルやベンチのようにも使用可能。積層合板が美しい広めの座面は物の居場所としても機能し、暮らしのさまざまな場面に自然に寄り添ってくれる。木部には本人の要望によるオーク材を採用し、カラーは「素」「麦」「栗」、そしてイメージカラーの「藤」の4色を展開。いずれもかしゆか自身によって名付けられた。(なお、「藤」のみ数量限定での販売)
簡潔なかたちの中に、暮らしと響き合う豊かさを備えた一脚だ。


ラタンコネクトスツール by KASHIYUKA /表面材:オーク材 座:積層合板、ラタン(W392 D442 H400mm)各色¥79,300
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YAECA 服部 哲弘・服部 恭子
天童木工のリバイバルにYAECAの二人が共感し、新たなプロダクトを考案。ジャパニーズモダンの名作「柏戸イス」と、このたび復刻された「柏戸スツール」のための“居場所”をかたちにした。
日常着をつくり続けてきたYAECAが着目したのは、家具と身体の関係をより自然に結び直すこと。日常を共にする家具に寄り添い、その時間を受け止める存在として、専用クッションを構想。
製作は、伝統的綿布団づくりを伝える“丹羽ふとん店”が担当。綿打ちから仕立てまでのすべての工程を手仕事で行い、ふとんづくりの技術を活かして、一点一点丁寧に仕上げている。身体をやさしく受け止める質感は、家具に新たな心地よさをもたらすとともに、その佇まいに穏やかな表情を添えてくれる。
家具を作るのではなく、家具のためのプロダクトを作るという試み。柏戸イスと柏戸スツールに、新たな時間と関係性をもたらす提案だ。
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「リバイバル」
日本のデザイン界を牽引し、「ジャパニーズモダン」を提唱した剣持勇の家具を、現代の暮らしに向けて再構築。
建築家・丹下健三が設計した熱海ガーデンホテルのために構想されたスツールとテーブルを復刻。図面や現存資料、実物の検証を重ね、当時の造形を丁寧に読み解きながら製品化した。スギ材を削り出して形成されたフォルムは、放射状の木目と素材の質感を際立たせ、空間に確かな輪郭を与える。
また、建築家・大谷幸夫が設計した国立京都国際会館のためのイージーチェアとソファに加えて、かつて存在したアームレスタイプをリバイバル。箱型フレームの構成を活かしながら肘をなくすことで視線の抜けを生み、空間に軽やかさをもたらした。サイズも現代の住環境に合わせて見直されている。
建築とともに構想され、限られた空間の中で息づいていた家具を、現代の暮らしの中へ。時代を越えて受け継がれる想いを、あらためて日常の中に提案する。
イージーチェア/ 表面材:チーク柾目(W620 D750 H650 SH410mm)¥495,000円 Designed by Isamu Kenmochi
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「ヴィンテージ」
天童木工のヘリテージを物語るヴィンテージ家具を紹介・販売する。
山形県庄内町のヴィンテージ家具店fismicの協力のもと、剣持勇や松村勝男による製品をはじめ、1950~60年代に生まれ、暮らしの中で大切に使われてきた家具の数々をセレクト。天童木工もその選定に関わり、真贋の確認とともに、製品が生まれた背景や時代性を丁寧に紐解く。
さらに、1968年の本社工場竣工時から工場内で使われてきたスタッキングチェアを特別販売。一枚の成形合板パーツからなるチェアの表面材には、今では希少な大柄のローズウッドが用いられ、銘木の豊かな表情を今に伝える。
人から人へと受け継がれてきた家具を通して、天童木工の歩みと価値を、現代の暮らしの中へあらためて提案する。
『SHAPE OF TENDO かたちには、つづきがある。』
会期:3月25日(水)~ 4月21日(火)
会場:伊勢丹新宿店 本館5階 イセタン ホームエッセンス デザインスタジオ
(東京都新宿区新宿3-14-1)