【大人の黒“つっかけ靴”】お洒落で上品&歩きやすい。ホカからビルケンまで、ローファーより楽ちんな注目靴4選

  • 写真・文・編集:一史
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クロッグとはヒール部分がカットされたサンダル形状のスポーティなシューズのこと。スリッパのように華奢なものはミュールと呼ばれることが多い。

「サンダル以上、シューズ未満」のほどよいヌケ感のつっかけ靴、クロッグ。ヒール部分がカットされた、春や秋にサンダル気分で履きたくなるフットウェアである。ソックス姿でも素足でも軽快に過ごせる。パンツの裾で足首を隠せば普通のシューズに見えるから仕事時にも便利だ。
ここでは大人にふさわしい重厚なレザーモデルを4足ご紹介。色はすべてクールなオールブラックである。「気分は軽く見た目はシック」の、きれいめに変化してきた現在のファッショントレンドも意識したセレクトだ。
登場ブランドはメレル、ホカ、ブランドストーン、ビルケンシュトック。どれも歩きやすさ、足への優しさを探求する本物志向のシューズブランドである。記事内では選者による足入れテストの感想も述べている。購入の参考にしていただければと思う。

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編み込みレザーの都会派。ソールは山道にも対応
メレル「モアブ 2 スライド レザー ウーブン」

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ラグジュアリーな佇まいでスポーツ系クロッグの常識を覆すメレル「モアブ 2 スライド レザー ウーブン」。¥29,700。

「このモード系のシャープな靴が、アウトドアのメレル!?」。思わず前のめりになる都会派クロッグである。アッパーはレザーの短冊を編み込んだもの。表革とスエード革を交差させ、表情豊かな高級感を表現。爪先周辺をぐるりと表革で覆ったドレッシーなトゥガードも美しい。
この洗練されたアッパーに、山道でも歩けるラギッドなソールを搭載したところにメレルらしさがある。都会の洒落たマインドと、アウトドアの活動的なスピリットとを結びつけた大人心をくすぐる一足だ。

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リサイクル素材も多く使われた現代的なプロダクト。

「グローバルプレミアム・コレクション」と位置づけられた、イギリス企画ライン「1TRL (ワンティーアールエル)」の一足である。日本展開している現在の同ラインナップのなかで、ここに掲載しているモデルがもっともストイックなデザインに思える。
むろん快適な歩きやすさも忘れられていない。「メレル エアー クッション」で踵の衝撃を和らげる。アーチを盛り上げたアーチフィット構造も嬉しい特徴だ。長時間歩行での足疲れを減らすサポートを期待できる。

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アウトソールはヴィブラム社の「エコステップ リサイクル」。従来の機能を保ちつつ廃材の30%配合を実現。

実際に足を入れ歩いてみると、トレッキングシューズに似た固めの着地感を感じる。悪路でも安心して歩けそうだ。布の内張りがあるため、足入れ感触はレザーシューズよりもスニーカーに近い。その布にはざらつきがあり、ソックスとの摩擦で脱げにくいようになっている。
見た目はファッションでも、実用性はメレル品質。様々な靴を履いてきた大人こそよさを実感できる魅惑のシューズだ。

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通気性もあり春夏の足元をスタイリッシュにしてくれる。カップインソールで内張りもあり、足入れはスムーズ。

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柔らかクッションも卓越したボリューミーな新作
ホカ「オラ プリモ EXT」

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毛足が長くカジュアルなスエードアッパーのホカ「オラ プリモ EXT」。¥20,900。

インパクトのある極太シューレースが話題を呼んだホカ「オラ プリモ」シリーズより、2025年12月に新登場したのがこの「オラ プリモ EXT」。紐の代わりにアジャストバックルを取り付けたモデルだ。アッパーの素材も化繊からリアルレザーに変更。ベーシックな服装に合わせやすい大人の印象へと進化を遂げている。

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写真では細身に見えても、実物を手に取るとホカらしい丸みとボリュームを感じる。アッパーのフィットはアジャストバックルでやや調整可能。

見た目はかなりの厚底だが、ソールがアッパーを覆っている視覚効果もある。足を入れると無理のない高さに感じられるだろう。
丸いボリューム感、大きく反り上がった爪先といった個性的なルックスに惹かれるかどうかは、人それぞれの好みしだい。ここでお伝えすべきは履き心地の素晴らしさにある。足が感じる感触が深く追求されたクロッグなのだ。
足入れ部分の内張りは滑りがいい布で、すっと足を差し込める。その内張りは爪先周辺でフリースファイバーに切り替わる。この工夫のため指先がとても心地いい。履き口周囲のパイピングは肌に優しいウェットスーツ系(ネオプレン系)の素材。細部まで履く人への優しさに満ちている。もちろん足運びもクッション力も抜群だ。

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足裏の感触のよさは独特な凹凸のカップインソールも貢献している。

フィッティングはホカらしいタイトめなもの。一般スニーカーで25〜6cmを履く記事制作者が、厚手の靴下を履き28cmのサンプル(掲載写真)でも問題なく歩けたほど。これは極端な例だろうが、ホカ初体験の人は大きめサイズを視野に入れて選んでもいいかもしれない。

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ワークブーツから派生したタフな造り
ブランドストーン「オール テレイン クロッグ」

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高級感のある厚手のレザーアッパーを採用し、ワークシューズに匹敵する実用的なブランドストーン「オール テレイン クロッグ」。¥30,800。

ブーツを得意とするブランドストーンが2024年に初登場させた「オール テレイン クロッグ」。記事制作者も一足持っており、家の玄関に出しっぱなしで真冬でも履く日常使いクロッグでもある。レザーアッパーとステッチが防水加工され、ソールは圧着タイプ。アウトソールはビブラム社とブランドストーンが共同開発した、水はけがよく泥落ちもいいもの。まさしく「ブランドストーンがクロッグをつくるなら」を体現したワーククロッグである。

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スニーカーのように快適なソールがブランドストーンのアイコニックなパーツ。

オーストラリア生まれのブランドストーンは長らく、商品展開をサイドゴアブーツに絞ってスタイルを確立させてきた。森林作業に従事するリアルワーカーなどが履くワークシューズ。スニーカーに近い快適さと優れた防水性能が、ブランドストーンを特別な存在に押し上げた。ゴロッとしたルックスの味わい深さもあり、ファッション関係者にも愛されている。

このクロッグもブランドストーンらしさに満ちている。自慢のソールユニットやカップインソールが着地の衝撃を和らげる。私的な見解にはなるが、都会の舗装道路を長く歩き続けても疲れが少ないようだ。
ただし内張りとインソールの素材が滑りやすい点にはご留意を。脱ぎ履きしやすい利便性は、ときに安定した歩行の妨げにもなる。キツめくらいのジャストサイズを選ぶのが快適に歩くコツだろう。履くソックスはクロッグ内部との摩擦を増やす厚手の天然素材がベストだ。入手したらインソールを交換してみたり、自分好みにいろいろと試してみよう。

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アウトソールはヴィブラム社との共同開発品。全天候型の形状で、300℃の耐熱、耐油・耐酸性能を持つ。

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ローファークロッグの進化した完成形
ビルケンシュトック「ネープルズ ラップ」

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人体構造に基づき爪先を内側に傾けたローファークロッグ「ネープルズ ラップ」。¥27,500。

ビルケンシュトックが23年にブランド初となるローファークロッグ「ネープルズ」をローンチしたときは衝撃だった。バックルつきクロッグ「バックリー」から派生した上品な顔つき。トラッドで洒落たビルケンシュトックの出現に夢中になった大人も多いだろう。
ここに掲載するのは昨年ラインナップに加わったオイルドレザー版の「ネープルズ ラップ」。初代ネープルズはスエードレザーだった。露出させていたコルクのミッドソールもレザーで覆われ、よりシンプルに仕上げられた。ジャケパン姿の仕事着でも、ラフな日常着でも幅広く組ませられるクロッグだ。

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サンダル形状でもアッパーのヒールに高さがあり、踵が引っ掛かりやすい。足の着地面は地面近くまでの低さ。

フットベッドはドイツの矯正靴をルーツに持つビルケンシュトック自慢のアナトミカルな形状。人体構造に即した複雑な凹凸があり、足つぼを刺激するかのような心地よさだ。正しくサイズを選べば吸い付くように足にフィットする。ただし固く成型されたフットベッドだから選び方は慎重にしよう。
ネープルズ ラップは比較的タイトめの造りである。記事制作者は初代ネープルズを発売当時に購入したが、同ブランドの一般サンダルより1〜2サイズ大きめを選んだ。冬でも夏でも履きたくて、ソックスと素足のどちらにも対応できるように考えた結果だ。この事例をひとつの参考にしていただければと思う。

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ビルケンシュトック独自のスエード素材フットベッドはここでも顕在。汗を吸わせることに加え、摩擦で足裏を滑らなくする工夫でもある。

いまほど街中でローファースニーカーが人気になる以前に、いち早くローファーに目をつけた先駆けシリーズである。デイリーに足を入れ、身体と心にしっくりとくるビルケンシュトックといつでも一緒に過ごせる幸福感を味わおう。

MERRELL

https://merrell.jp/

HOKA

www.hoka.com/jp/

Blundstone

https://blundstone.jp/

BIRKENSTOCK

www.birkenstock.com/jp

 

高橋一史

ファッションレポーター/フォトグラファー

明治大学&文化服装学院卒業。文化出版局に新卒入社し、「MRハイファッション」「装苑」の編集者に。退社後はフリーランス。文章書き、写真撮影、スタイリングを行い、ファッション的なモノコトを発信中。
ご相談はkazushi.kazushi.info@gmail.comへ。

高橋一史

ファッションレポーター/フォトグラファー

明治大学&文化服装学院卒業。文化出版局に新卒入社し、「MRハイファッション」「装苑」の編集者に。退社後はフリーランス。文章書き、写真撮影、スタイリングを行い、ファッション的なモノコトを発信中。
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