「靴と腕時計」Vol.13
スタイルの要となる“靴”と“腕時計”——。両者のベストなマッチングを考える。今回は、出自はスポーツでありながらドレスの品格を備え、さらにシーンに合わせて表情を変える「2WAY仕様」という共通点を持つ、コンバースとジャガー・ルクルトの名品を合わせる。
足元と手元で共鳴する、機能的な二面性
今回選んだ靴は、スニーカーの王道である「オールスター」をベースに、ドレスシューズの端正な顔立ちに仕上げたコンバース「オールスター スクエアトウ ローファー」だ。 アッパーを艶やかなレザーに置き換え、つま先を直線的なスクエアトウへとアレンジ。さらに特筆すべきは、甲のタッセルパーツが着脱可能な「2WAY仕様」である点だ。タッセルを付けてクラシックなローファーとしてドレッシーに装うか、外してミニマルなスリッポンとしてスポーティに履きこなすか。カジュアルな軽快さと知的な気品を、その日のスタイルに合わせて自在に切り替えることができる。
この足元に合わせたいのは、アール・デコ様式の最高傑作にして“反転する時計”、ジャガー・ルクルトの「レベルソ・トリビュート デュオ・スモールセコンド」だ。 1931年、激しいポロ競技の衝撃から風防を守るというスポーツ由来の実用性から生まれた「レベルソ」。「レベルソ・トリビュート デュオ・スモールセコンド」は、一つのムーブメントで表裏二つの文字盤を駆動させる複雑機構を備えた、まさに究極の「2WAY」モデルである。表面は端正なブルーのサンレイ仕上げ、裏面にはシルバーのギョーシェ彫りが施された第2時間帯表示。昼はスポーティかつエレガントなブルーフェイス、夜のディナーではシックなシルバーフェイスへと反転、そんな楽しみ方ができる。
この二つを繋ぐのは、「スポーツとドレスの両立」と「2WAYという自由」だ。 バスケットボールとポロ競技というスポーツをルーツにしながら、どちらも極めてドレッシーな姿へと昇華されている。そして、タッセルを着脱する足元と、ケースを反転させる手元。ひとつのアイテムに秘められたふたつの顔を操る喜びは、型にはまらない大人のスタイルに、心地よい余白をもたらしてくれるはずだ。
ジャガー・ルクルト レベルソ・トリビュート デュオ・スモールセコンド/手巻き、SSケース、ケースサイズ47x28.3㎜、パワーリザーブ約42時間、3気圧防水。¥2,288,000
