
ゴールデンウィーク、“こだわりのある大人”が訪れたい、いま注目の展示を3つ厳選して紹介する。
ドラマでも話題となった北大路魯山人の作品を堪能できる美術館や、今年で97歳になった新聞ちぎり絵で話題の木村セツさんの原画180点が並ぶ展示、『はらぺこあおむし』日本語版50周年を記念したエリック・カール展。いずれの作家も“食べる”ことを大切に表現しており、日常へのまなざしが温かい――。
美食家で、器を愛した魯山人を味わう
①『魯山人館』
開催期間:常設
※現在の展示は6月13日まで。
開催場所:足立美術館・本館内(島根県安来市)

北大路魯山人『椿鉢』(1940年頃)足立美術館蔵
北大路魯山人(きたおおじ・ろさんじん)(1883~1959)は、陶芸家、美食家として知られ、高い美的感覚、そして豪快な逸話とともに、今も多くの人を引き付ける芸術家。
日本の料理を美と捉え、芸術にまで高めた魯山人の知られざる姿を描いたNHK特集ドラマ「魯山人のかまど」も好評を博し、注目が集まっている。島根県にある足立美術館では、魯山人コレクションを堪能できる。

2020年(令和2)にオープンした魯山人館は、魯山人芸術を鑑賞するために設計され、常時約120点の作品を展示している。展示室は、照明を天井面に反射させることでやわらかい光を空間全体に行き渡らせており、作品の細部までじっくりと鑑賞できる。『金らむ手津本』『いろは屛風』『椿鉢』のほか『かに平向 六人』『淡海老鋪』などの名作を所蔵している。

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暮らしの中にある“食べ物”の美味しさを伝える木村セツ
②『97歳セツの新聞ちぎり絵 原画展』
開催期間:2026年4月18日(土)~2026年7月20日(月・祝)
開催場所:笠間日動美術館(茨城県笠間市)
熱々の鍋焼きうどんや、カラッと揚がった海老フライ、かわいらしい猫にカタツムリ…。
新聞をちぎってつくった“ちぎり絵”とは思えない緻密で写実性の高い作品が並ぶ。今年で97歳になる木村セツさんは、90歳からちぎり絵制作を開始。
身近な品々を題材に、日々コツコツとちぎり絵作品の制作を続けている。
最新作を含めたほぼ全点となる約180点の原画を展示しており、関東圏で初の大規模展となる。
温かい作品がセツさんの言葉とともに紹介されており、日常の愛おしさを再確認させてくれる。
『97歳セツの新聞ちぎり絵 原画展』
笠間日動美術館(茨城県笠間市笠間978-4)
www.nichido-museum.or.jp/event-2
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食べる姿が愛らしい“はらぺこあおむし”
③『エリック・カール展 はじまりは、はらぺこあおむし』
開催期間:2026年4月25日(土)〜2026年7月26日(日)
開催場所:東京都現代美術館(東京都江東区)

ページごとに紙のサイズが変わり、あおむしの食べた跡が穴で表現されている絵本『はらぺこあおむし』は、現在でも世界中で愛されている。
本展は『はらぺこあおむし』日本語版50周年を記念して、アメリカ・マサチューセッツ州にあるエリック・カール絵本美術館とともに開催されている。
『はらぺこあおむし』(1969年)や『パパ、お月さまとって!』(1986年)、『10このちいさな おもちゃのあひる』(2005年)など27冊の絵本の原画にあわせ、グラフィックデザイナー時代の作品、最初の構想段階で作られるダミーブック、コラージュに使用する素材(色や模様をつけた紙)など、約180点が展示されている。
原画の色鮮やかさ、デザイナーとしての造本の工夫、そして絵本に込めた優しいまなざしをじっくりと体験することができる。
また、絵本作家エリック・カールのデザイナーとしての側面にも光をあてており、カールの絵本を今まさに楽しんでいるこどもだけでなく、デザインに関心のある大人も改めて彼の新しい魅力を発見できる展示となっている。










