【Kith×アディダスのスニーカー】クラシックは更新できるか? 話題のコラボが提示する“ちょうどいい進化”

  • 文:倉持佑次
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ニューヨーク発のライフスタイルブランド、Kith(キス)がadidas Originals(アディダス オリジナルス)と再び手を組み、2026年春の新作コレクション「Kith Classics for adidas Originals」を発表した。ヘリテージモデルを軸に据えながら、素材やディテールを現代的に更新した一足が揃う。

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アディダスのヘリテージモデルである「BW Army」が、プレミアムな素材で大人顔に!

今回の主役となるのは、1970年代にルーツを持つ「BW Army(BWアーミー)」。もともとはトレーニング用として生まれた実用的なモデルだが、キスの解釈を通すことで表情は大きく変わる。レザーやヌバック、スエードといった上質な素材を組み合わせ、砂漠を思わせるベージュや深みのあるグリーンなど、落ち着いたトーンのカラーリングを採用。さらに、象徴的なスリーストライプスをあえて排し、ロゴの主張を抑えたことで、ミニマルで洗練された佇まいへと導いている。

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無駄を削ぎ落としたアッパーに、しなやかなレザーを採用。サイドのラインを省いた設計が、端正なフォルムを際立たせる。

一方で、「サンバ」と「ジャパン」という定番モデルもラインアップに名を連ねる。どちらも過去のコレクションで展開されてきたが、今季はEvergreenをテーマに再構築。ホワイトやグリーン、ブラックといった普遍的な配色をベースにしながら、細かなアップデートによって新鮮さを加えている。

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キスによりアップデートされた「サンバ」は、つま先部分に施された細かな通気孔が特徴。

サンバは、アイコンでもあるTトゥのスエードデザインを踏襲しつつ、つま先にパーフォレーションを追加。軽やかな印象と実用性をさりげなく高めている。ヒールの左右で異なるデボス加工や、フットベッドに配されたキスのロゴなど、細部に遊び心も潜む。

対するジャパンは、全面にヌバックを用いたしっとりとした質感が魅力だ。さらに、このモデルのみラウンドレース仕様とすることで、見た目にわずかな変化をもたらしている。主張は控えめだが、その違いが全体の印象を引き締める。

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今回のコレクションの中で唯一、ラウンドレース仕様となる「ジャパン」。

振り返ればキスは、これまでも数多くのコラボレーションを通して、過去の名作に新たな文脈を与えてきたブランドだ。今回のコレクションでも、その姿勢は変わらない。懐かしさに寄りかかるのではなく、あくまでいまのスタイルにフィットさせる。そのさじ加減こそが、多くの支持を集める理由なのだろう。

コレクションは東京や大阪のキス店舗のほか、公式オンラインストアなどで展開中。大きく変えずに、しっかり新しい。そんな一足を探しているなら、ちょうどいい選択肢になりそうだ。

Kith公式サイト

kith.com/