【鮨屋で愛される国産泡】山形ワイン「嘉スパークリングシャルドネ」を初夏に飲みたくなる理由

  • 文:山内聖子
  • 写真:榊 水麗
  • イラスト:阿部伸二
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高畠ワイナリー/嘉スパークリングシャルドネ

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山形県南東部の東置賜(ひがしおきたま)郡・高畠町の山里にあり、東北最大規模の生産設備をもつ高畠ワイナリーがつくる、スパークリングワイン。地元・高畠産のシャルドネを100%使い、すっきりと仕上げている。柑橘系の爽快な香りとキレがある酸味、繊細な泡のバランスがいい。刺身やカルパッチョのほか、肉料理にも合わせたくなる豊かな味わいも魅力的。暖かい季節は、キリッと冷やして飲みたい。750mL ¥2,310(実勢価格)/高畠ワイナリー TEL:0238-40-1840

「あぁ! おいしい〜ねぇ、これ!」

東京・曙橋にあるバー、ビーニィ ビーンズのカウンターに立つ私服姿の店主・山崎道子さんは、グラスに口をつけた途端にそう言い、くしゃくしゃの笑顔を見せた。今回話を聞きにうかがったのは店の定休日。営業中は客に薦められても酒を一切口にしないと決めている彼女だが、休みの日ということで、特別にカウンター内で飲酒を解禁。彼女の“自腹酒”である日本のスパークリングワイン「嘉」で乾杯した。よほど好きな酒なのだろう、グラスに酒を注いだ瞬間、筆者よりも素早く酒を口にした。その前のめりな飲みっぷりに、思わずつられて笑ってしまう。

「爽やかな香りとキリッと酸味が効いた飲み口が大好きですね。スッキリしているけど味わいもあるので、軽すぎないところも魅力です」

この酒を知ったのは約8年前。行きつけの鮨屋で飲んだのが最初だという。

「鮨屋で日本酒を飲むのが好きなのですが、日本酒の前に薦められて飲んだのがきっかけです。『嘉』はシャンパンほど泡が強くないので口当たりが優しく、日本酒に移行するまでのつなぎ酒として最適なんです」

おともは、その鮨屋からヒントを得た、自家製の舐め味噌を教えてくれた。

「お通しのきゅうりと味噌をちびちびやりながら、刺身についてくる穂紫蘇なんかを味噌に混ぜて『嘉』と合わせたのですが、酒の香りと酸味が引き立ちました。このお腹にたまらない旨味系の塩分でひたすら飲めるなと(笑)。刻んだ大葉や青唐辛子を和えてもおいしいですよ」

かくして出してもらった山崎さん手製の舐め味噌を肴に、「嘉」をひたすら飲み続けてあっという間に完飲。「酒が本当においしいってこういうことですよね」と、山崎さんは乾杯時よりもさらに顔をくしゃっとさせ笑っていた。

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延々と酒が止まらない、手軽につくれる舐め味噌

意外にも相性抜群の「嘉」と舐め味噌。「素材を活かす白系の米味噌がお薦め」と山崎さん。好みの葉物を刻んで味噌と混ぜて完成。数日置けばより全体が馴染みおいしくなる。

山崎道子

居心地がいいオーセンティックバー「ビーニィ ビーンズ」店主。1998年に開業し、27年目を迎える実力店。多くの洋酒好きに支持されている。
ビーニィ ビーンズ●東京都新宿区住吉町2-14 四谷曙橋ビル B1 ☎03-3358-0844