世界90以上の国と地域で展開され、人々を熱狂させる「ポケモンカードゲーム」。そこには、開発者たちが創り上げるゲーム環境、豊かな世界観を生み出す描き手たち、それらを楽しむプレイヤーたちがいる。今回は、謎解きクリエイターの松丸亮吾が魅了された理由を語る。

松丸亮吾●謎解きクリエイター 1995年、千葉県生まれ。RIDDLER代表。謎解きクリエイター。ポケモンバラエティ番組「ポケモンとどこいく!?」ではMCを務める。芸能界屈指のポケモンカードゲーム愛好家であり実力派。プライベートでも公式大会に参加する。週に一度はカード対戦の時間をつくるという松丸。大会に臨むときはゲン担ぎのグッズを身に着け、最後まで勝利を諦めない。ジャケット¥39,600、中に着たシャツ¥28,600/ウル(エンケル TEL:03-6812-9897) Tシャツ¥16,060/サンスペル(サンスペル表参道 TEL:03-5860-6776)
1996年に発売されたビデオゲーム、『ポケットモンスター 赤・緑』。当初からポケモンカードゲームやアニメなどで展開されたポケモンは、30年を経て、アプリ、イベントまで広がり、世界中で愛されている。もはやエンタメの枠を超え、時代の空気を映す“ひとつの文化”になったポケモン。さぁ、そんなポケモンの世界へ――。
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はじめやすさと奥深さが同居、進化するカードゲーム

子どもから大人まで幅広い世代に親しまれている「ポケモンカードゲーム」。松丸亮吾は、その魅力を「はじめやすい環境」と「奥深い戦略性」の両立にあると語る。
松丸がこのゲームを本格的に始めたのはファンの小学生からもらった1枚のカード「ウルトラネクロズマGX」がきっかけだった。
「『松丸君、「ポケモンカード」始めてください!』と手渡されたんです。たまたま詳しい友人がいたので、もらったカードを見せてみました。そしたら、『いいカードもらったじゃん!』と言われて。試しにデッキをつくって対戦してみたら、すごくよくできているゲームだなと感じて、一気にのめり込んじゃいました」
そうして対戦を重ねるうちに、いろいろなスタイルの楽しみ方があることを知った。特に松丸を引き付けたのは、勝敗にこだわるだけでなく、自分の“好き”をそのまま戦い方に反映できることだ。
「『好きなポケモンを活躍させたい』という気持ちを諦めなくていいんです。僕はエースバーンが好きすぎて、どうしてもこの子を活躍させたかった。だから回復できるカードをたくさん入れて、粘り強く戦えるデッキをつくっていました。好きなポケモンはイラストを眺めているだけでも楽しいですし、相棒と一緒に遊んでいるかのような楽しみ方ができるのはポケカの大きな魅力ですね」
ポケカで交換されるのは、「カードだけじゃない」

一方、競技として見ると、ハイレベルな戦略も求められる。
「デッキのスタイル(戦い方)には流行があるので、大会に出るなら、自分のスタンスをしっかり考えないと勝てません。流行のスタイルに対して有利に戦えるカードを選ぶのか、多少不利でも、それ以外のスタイルで対策するのか。自分のことだけではなく、対戦相手はなにを考えているのかを踏まえて、戦略を立てていくんです」
さらに松丸は“最強のデッキ”が存在しないことこそが、「ポケモンカードゲーム」の奥深さだと実感している。ポケモンごとに弱点や抵抗力があり、強力なデッキにも必ず対抗手段が存在するからだ。
「どんなに強いデッキでも、必ず付け入るスキがあります。だから大会が終わるまで、どのデッキが優勝するのかは誰にもわかりません。その予測できなさに、すごくワクワクさせられます。それに、もう無理だと思った場面でも、考え抜けば、細い勝ち筋を見つけられることがある。そうやって勝てた時には〝ひらめき〟に近い快感があって、本当に気持ちいいです」
そんな松丸がポケカを通じて得たのは、人とのつながりだ。
「人から人にカードが渡ることで新しい出会いが生まれるのがトレーディングカードであるポケカの醍醐味。でも、交換されるのはカードだけじゃありません。対戦の記憶や思いも一緒に受け継がれていくんです。僕がポケカを始めたきっかけもそうですが、こうした 『つながり』こそが宝物。皆さんも、新しい出会いと思い出の輪を広げていってください」

【松丸の思い出の一枚】
台湾大会で出会ったライバルから託された「ビクティニex」。松丸は準決勝で彼と対戦。惜しくも敗れてしまうが、ライバルは見事に優勝を果たした。すると彼は「ポケモンという文化への感謝を伝えたい」と、大会優勝者に贈られるこのカードを松丸に譲ったという。ポケモンカードによって、国や地域を越えた絆が生まれた瞬間である。

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