【大人の愉楽】小花を植え込む石オブジェづくり。美術作家・花道家が指導する「アスコット丸の内東京」客室イベントが凄い!

  • 写真・文:一史
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参加して本当によかった!
神奈川・北鎌倉に、和風の荘厳なアトリエを構える美術作家/花道家が指導するオブジェ制作ワークショップに。
とても幸せな体験でした。

ごく繊細な小花のプリザーブドフラワーを使い、軽石の上でガーデニングする箱庭づくり。
テーブルや机に飾れるアートオブジェ。
材料を見て「これで何をつくろう?」と試行錯誤しながら、ピンセットでつまんだ花を一点一点埋め込む。
発想力・創造性・集中力と向き合う、1時間半のセルフコーチング。

ここにお届けするのは一部メディア関係者が招かれた7月の先行体験の様子です。
一般開催は8〜3月までの毎月になる予定。

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皇居を見下ろす22〜29階のホテル「アスコット丸の内東京」の贅沢な客室内。
ワークショップらしからぬ高級な制作道具を使えたのも、素晴らしさを感じた理由のひとつ。
空気がきれいな空間で、雑念が排除され作業に集中できました。
芸術家なら自身のアトリエがごちゃごちゃでも、そこを居場所に感じて創作活動できるでしょう。
でもワークショップの場に足を運ぶアウェイな来場者ですと、環境はクリーンなほうが意識が鮮明になるものです。

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指導なさった亀井紀彦さんは、制作手法をオープンにしています。
参加者も同じプロセスを辿れるのです。
作品づくりしながら展示品を眺めると、「亀井さんはどのような思考でこの作風を生み出したのだろう?」と想いを馳せられます。
作家の本質に迫れるいい機会でもあり、この点にもワクワクさせられました。

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日本茶と和菓子が提供されそうな制作道具の並び。
亀井さんの美意識が随所に漂います。
茶室のごとき“もてなし”の想いでもあるのでしょう。

くるくると回転する中央の円の上で組み立てます。
照明器具の左にある白っぽい容器は竹の節でできた器。
ゴミ箱として利用するしつらえです。

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参加者はまず、緑色のサクッとしたスポンジ状の樹脂を載せた軽石をひとつ選びました。
黒や赤の色は採られた環境によるものだそう。
酸化した変色ってことですね。
石は鹿児島産のようです。

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このように台に乗せ回転させつつ花を刺していきます。

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用意されたプリザーブドフラワーの素材。
「たくさんあり過ぎて迷ってしまう!」
(嬉しい悲鳴)
それが初見した人の感想でしょう。

作品を作り終えた参加者からのアドバイスとしては、
「盆栽のような“ワビサビ”でなく、華やかな表現を目指そう」
その考えがあると材料選びがスムーズではないでしょうか。

ここにあるのは「花とは華やかなもの」という、多くの人が好む世界観を前提に用意されたパーツと感じます。
逆に言うとストイックな“渋い”トーンの作品を狙うなら、ここの材料で組み立てるのは制約が大きいかと。

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黒漆を塗った木の器に映える小花たち。
わたしが最初に選んだ材料がこれらです。
(あとから変更したり追加したり)

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作りはじめ。
緑の枝を刺すことからスタート。
いきなり自己流で作業。
もうこの時点で、平面的に整える亀井先生の美学と違います w
目指したのは“宙に広がる立体表現”。
好きなようにやらせていただくことにしました。
先生にもそのようにお伝えしつつ。
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木を刺し、花の枝を刺し、そこから地面を花で覆っていきました。
亀井先生の作風は、軽石の内部に精密に収めていくロジカルなもの。
わたしは石の外側にはみ出させ配置していきました。
風景を変えていく植物の生命力が好きなもので。
カッコつけていうと、イングリッシュガーデンに近い考えかたでもあり。

……しかし作業は順調に進まず、葛藤と迷いが押し寄せる1時間半となりました。
アスコット丸の内東京を訪れたときは、「枯山水やりたい」と妄想していました。
会場で材料を目にしたら、砂や小石のような植物以外のものはないことが判明。
「じゃあ色つきの盆栽を」と頭を切り替えました。

ところが!
作り出すと才能のなさでしょうか、どんどんポップになっていきまして。
写真の撮影仕事では彩度高いポップ表現も好きなもので、「これもおれらしいのかな……」と思いながら。
不安になりつつ最終的には、「目指せ!ファンシーの最上級」と。
「飾れるレベルなら御の字かぁ」と涙目になりつつ、時間切れで終了。

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実は思い描いた景色があります。
中央の青色は、川。
奥の緑色は、草木が茂った岸辺。
手前の暖色は、花畑の岸辺。
流れる川を隔てて、異なる風景が向かい合わせになったイメージ。

「じゃあ突き出た青い木は水か?」とツッコまないでください。
緑の対抗側になにか刺さないとバランス悪く感じたんですよ……。
(苦しい言い訳)
暖色系でその目的に使える材料がなかったんですよ……。
(再び苦しい言い訳)

明確に言い切れるのは、自身の内面としっかり向き合う1時間半を経験できたこと。
“作品を作る主観目線” vs “冷静に判断する客観目線”のせめぎ合い。

日常的な撮影仕事ではパソコンのモニタ上でいつもやっている2重思考なのですが(好きな写真じゃなくても見る人に伝わりやすいものを採用するとか)、
現実世界の立体的なオブジェ作りは思考回路が大きく異なりました。
仕事のようなマーケティング発想が必要なく(販売品ではありませんし)、その自由さゆえに落としどころが掴めないことにも。

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亀井先生が優しく美しく箱詰めしてくださいました。
箱手前の黒リングは、軽石を置く台座。
アロマオイルを石に垂らせば香りのオブジェクトにもなるそうです。

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帰宅途中に馴染みのコーヒー店に立ち寄りました。
外のベンチに、酸味のあるフルーティなコーヒーと一緒にオブジェを置いてみました。
「大丈夫、イケる」
そう自分に言い聞かせつつ。
可愛い我が子ですからねえ。
“アバタもエクボ”です。

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ワークショップ「アスコットソワレ(Ascott Soirée)」の開催は、

●日程 :第1回:2026年8月8日(土)、第2回:2026年9月6日(日)、第3回:2026年10月18日(日)
●時間 :不定期 11時半〜13時 / 14時半〜16時
●場所:アスコット丸の内東京 皇居ビューの2ベッドルーム和洋室
●料金:8,800円〜(ひとり 税込)

URL
https://www.discoverasr.com/ja/ascott-the-residence/japan/ascott-marunouchi-tokyo/ascott-soiree

同様のプログラムは亀井さんのアトリエ「雨 北鎌倉」でも不定期開催中。
料金も同じです。

URL
https://www.kameinorihiko.jp/

では最後に、参加費用をどう感じたかを。
めちゃめちゃお得だと思います!
プリザーブドフラワーの小花を個人が必要量のみ購入するだけでも何千円(かそれ以上)掛かるでしょう。
そのほかの材料、高級な道具と環境、作家による指導、日本的品格に浸れる時間、それらを含めると万単位でもおかしくないパッケージだと思います。

なによりもわたしと同様に毎日の生活が雑で、瞑想やマインドフルネスとは無縁な大人にこそお薦めできる、自分発見の超ショートトリップ体験です。

高橋一史

ファッションレポーター/フォトグラファー

明治大学&文化服装学院卒業。文化出版局に新卒入社し、「MRハイファッション」「装苑」の編集者に。退社後はフリーランス。文章書き、写真撮影、スタイリングを行い、ファッション的なモノコトを発信中。
ご相談はkazushi.kazushi.info@gmail.comへ。

高橋一史

ファッションレポーター/フォトグラファー

明治大学&文化服装学院卒業。文化出版局に新卒入社し、「MRハイファッション」「装苑」の編集者に。退社後はフリーランス。文章書き、写真撮影、スタイリングを行い、ファッション的なモノコトを発信中。
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