【20年以上愛飲】“ゆる晩酌”に寄り添う、一升瓶で買いたい日本酒「黒牛」

  • 文:山内聖子
  • 写真:榊 水麗
  • イラスト:阿部伸二
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名手酒造店 純米酒 黒牛

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厳選された山田錦や五百万石を使用して醸す「黒牛」を代表するロングセラーの定番酒。和歌山県内のあらゆる飲食店で愛される地酒としても、日本酒ファンの間では知られている。酒質はしっかりした濃醇旨口タイプだが、全体のトーンがやわらかく飲み飽きしない。冷酒から燗酒まで、幅広い温度帯で飲めるしみじみしたおいしさが魅力だ。どんな料理にも寄り添うが、特に肉料理の旨さを引き立てる。720mL ¥1,463/名手酒造店☎073-482-0005

約200種類もの日本酒を飲めて買える「名酒センター」は、故・武者英三が日本酒の普及と全国の蔵元を支援するPR拠点として創業。東京のみならず全国から多くの日本酒ファンが訪れる、まさに日本酒の聖地である。

そんな日本酒の聖地の歴史を受け継いでいるのが、武舎裕子さん。自身も大の日本酒愛好家であり、仕事柄さまざまな銘柄を口にする機会も多いが、なかでも和歌山県の日本酒「純米酒 黒牛」がお気に入りだ。

「20年以上前から愛飲している日常酒です。いろいろな日本酒を飲んでいても、最後に行き着くのはだいたいこの酒ですね。しっかりした旨味があるのですが、口当たりがやわらかく、ずっと飲み続けられる飽きない味わいも好きです。それに、飲んでいるとお風呂に浸かっているようなあたたかい気持ちになるので、仕事に疲れてひと息つきたい時に飲みたくなります」

飲み方の多様性も魅力だという。

「常温で飲む時もあれば、レンチンして燗酒にしたり、夏はロックでも。どんな飲み方をしてもおいしく飲める万能な酒です。買うならぜひ一升瓶で。冷蔵庫に入れなくても味が崩れないので、保存が楽なところも気に入っています」

幅広いつまみに合うのも「黒牛」の特徴だ。

「和洋中どんな料理も受け止めてくれますし、冷蔵庫にある常備菜や漬物とかでも十分。スナック菓子でもいいですよ。私はよく堅あげポテトと合わせます。このゆるく飲めるところが最高なんです(笑)」

相性を探るペアリングではなく、“ゆる晩酌”でこそ「純米酒 黒牛」の持ち味は発揮される。

「目立つ主役級の酒ではないのですが、話し相手のようにずっと寄り添ってくれる団欒の味。一杯ではなく、ゆるゆると一升付き合って初めてよさがわかる日本酒ですね」

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手軽なスナック菓子で、気楽にゆる〜く飲める

旨口の「黒牛」のおともには「堅あげポテト」が気楽でいい。「特に『黒牛』と同じ地元の紀州産南高梅を使った梅味がお薦め」と武舎社長。一緒に食べるとどちらも止まらなくなる。

武舎裕子

1986年創業の日本酒アンテナショップ「名酒センター」を運営。創刊41年を誇る自社の日本酒マガジン「月刊ビミー」の発行人も務めている。 名酒センター●東京都文京区湯島1-2-12 ライオンズプラザお茶ノ水 1F TEL 03-5207-2420