嶌村吉祥丸の新作写真展『what matters』がライカギャラリーで開催

  • 文:Pen編集部
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写真家・嶌村吉祥丸による写真展『what matters』が、ライカギャラリー表参道とライカギャラリー京都で同時開催される。ニューヨーク、ポートランド、ロサンゼルスを巡る旅のなかで切り取られたのは、観光ガイドには載らない日常の断片。旧友との再会、街角のカフェ、公園を行き交う人々──。特別ではないからこそ心に残る風景を通して、私たちが見落としがちな「大切なもの」を静かに掬い上げる。東京では7月31日、京都では8月1日に幕を開ける。

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嶌村 吉祥丸(しまむら きっしょうまる)●東京生まれ。アーティスト・写真家として分野を越境し国内外を問わず活動。さまざまな表現者と協働しながらsame gallery(東京)や koen(京都)のディレクターとして企画・キュレーションを行うほか「ラーメン吉祥丸」やフレグランスブランド「kibn」をプロデュース。Leica Gallery Kyoto©Kisshomaru Shimamura 

「特別」ではなく、「いつもの風景」に目を向ける

本展は、ニューヨーク、ポートランド、ロサンゼルスで撮影された新作シリーズによって構成される。しかし、その視線は観光的な発見や刺激的な出来事へは向かわない。展示の舞台となるアメリカの都市のなかでも、作品の核となっているのは、かつて嶌村自身が暮らしたポートランドだ。

久しぶりに再会した旧友たちと語り合い、カフェに立ち寄り、公園やスケートパークで時間を過ごす。そこにあるのは旅情を煽るドラマチックな光景ではなく、誰かの日常そのものだ。それでも写真に写し取られた風景には、不思議な余韻が残る。

人が立ち去った後の静けさや、午後の柔らかな光、ふと交差する視線。写真のなかには、その場に身を置き、時間をともにした作家の感覚が静かに刻まれている。『what matters』というタイトルも、撮影前から用意されていたわけではないという。旅を終えて写真を見返したとき、記憶に残っていたのは壮大な景色ではなく、人と過ごした時間や、繰り返される日常の風景だった。そこから自然と浮かび上がった言葉が、「what matters」だった。

Leica_SL3-P_Celebrate_LoRes_002.jpegライカSLシステムの新製品「ライカSL3-P」。

ライカSL3-Pで紡いだ最新シリーズ

本シリーズは、ライカSLシステムの新製品「ライカSL3-P」で撮り下ろされた。被写体との距離感や、その場に流れる空気を自然体で写す嶌村のスタイルと、撮影者の感覚に寄り添うカメラとの親和性も見どころのひとつ。高い描写力によって切り取られた風景は、リアルでありながらどこか詩的な質感をまとっている。

05-©Kisshomaru Shimamura.jpgLeica Gallery Kyoto©Kisshomaru Shimamura 
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Leica Gallery Omotesando©Kisshomaru Shimamura

同機に搭載された4400万画素BSIフルサイズセンサーは、繊細な階調表現と豊かな色再現性、最大14段のダイナミックレンジを実現。光と影が入り混じる街角や、夕暮れの公園に漂う空気感、人々の表情に宿る微細なニュアンスまで、豊かな情報量をもって描き出す。

嶌村の写真にある魅力は、決して派手な色彩や劇的な演出ではない。むしろ、何気ない日常に潜む温度や気配を丁寧に掬い上げることにある。ライカSL3-Pは豊かな階調によって、晴天の強い陽射しから室内の柔らかな光までを自然につなぎ、人の記憶に近い質感で再現する。とりわけ肌の色や街の色彩表現にはライカならではの深みがあり、現実を忠実に記録しながらも、どこか詩的な余韻を感じさせる。

Leica_SL3-P_Celebrate_LoRes_016.jpegライカSL3-Pを通して見えてくる日常は、いつもと少し異なる表情を帯びている。

SNSを開けば世界中の情報が流れ込み、私たちは常に新しい何かを追いかけている。そんな時代だからこそ、本展が投げかける問いは印象的だ。本当に大切なものは、遠くにあるのだろうか。何気なく通り過ぎる街角や、誰かと交わした短い会話、何度も見ているはずの風景のなかにこそ、失いたくない価値が潜んでいるのではないか。

嶌村の写真は声高に主張することなく、鑑賞者それぞれの記憶をそっと呼び起こす。作品を眺めているうちに、自分自身の日常や、忘れかけていた時間の断片を思い出す人も少なくないだろう。

『what matters』

開催期間:2026年7月31日(金)~10月18日(日)
開催場所:ライカギャラリー表参道

東京都渋谷区神宮前 5-16-15 2F
開館時間:11時~19時  
定休日:月曜 休業日:8月11日(祝) ~ 13日(木)

※入場無料

https://leica-camera.com/ja/event/leica-gallery-omotesando/kissomaru-shimamura


開催期間:2026年8月1日(土)~10月1日(木)
開催場所:ライカギャラリー京都

京都府京都市東山区祇園町南側570-120 2F

開館時間:11時~19時  
定休日:月曜 休業日:8月1日(土) 13~16時 
8月11日(祝) ~13日(木) 9月1日(火) ~ 11日(金)

※入場無料
※状況により会期・時間が変更になる場合あり

https://leica-camera.com/ja/event/leica-gallery-kyoto/kissomaru-shimamura