松村北斗と今田美桜が語る、東野圭吾『白鳥とコウモリ』の罪と葛藤

  • 写真:恒川脩平
  • スタイリング:松川 総、髙山エリ
  • ヘア&メイク:星野加奈子、渡嘉敷愛子
  • 編集&文:力石恒元(S/T/D/Y)
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東野圭吾が「自身の最高到達点」と語った傑作小説『白鳥とコウモリ』が、ついに映画化。松村北斗と今田美桜が演じるのは、事件の真相を追う中で運命的に出会うふたりだ。なぜこの物語は人の心をゆさぶるのか。主演俳優たちとともに、映画だからこそ描ける感情の深層に迫る。

人はなぜ、映画に心を動かされるのか——。「映画」が我々の心をゆさぶり、震わせるのは、そこに宿る熱量、つまりは“想いの強さ”なのかもしれない。たくさんの人の想いが重なって紡がれる映画というメディア。そこにどんな“チカラ”が宿っているのか、一緒に見ていこう。

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『白鳥とコウモリ』
2026年9月4日公開 監督/岸善幸 脚本/向井康介 出演/松村北斗、今田美桜、柄本 佑、中村芝翫、三浦友和ほか 2時間25分 ©2026 「白鳥とコウモリ」製作委員会

東野圭吾が描いた感情の機微を、ていねいに紡ぐ

映画は、約2時間という限られた時間の中で、誰かの人生や世界の景色、言葉にならない心の内までも映し出す。私たちは何度でも、その濃密な物語に潜り、享受する。9月4日公開の映画『白鳥とコウモリ』はまさに、新しい感覚や感情に出合える作品のひとつ。

原作は、ミステリー界の巨匠・東野圭吾の同名小説であり、発表当時に「今後の目標は、この作品を超えること」と語ったように、奇才が自信を持って認めた自身の最高到達点。物語は、名作の『白夜行』や『手紙』でも描かれた〝罪と罰〟をテーマにした重厚な人間ドラマだ。刺殺された善良な弁護士・白石健介とその事件の容疑者として浮上した倉木達郎。それぞれが残した軌跡をたどる容疑者の息子・倉木和真と被害者の娘・白石美令は偶然にも出会い、父親たちの言動に違和感を覚える。事件の真相を追い始めたふたりは、やがて予想だにしない真実を知る。

自分が知る父親と現実のズレを鎹(かすがい)に、次第に歩みをともにしていく禁断のバディを演じた松村北斗と今田美桜。人間が内包する繊細な感情を掘り起こし、紡ぎ合わせることで、これまでにない驚きと切なさに満ちた物語をつくり出した。本作を観て思うのは、原作の読後感をそのままに、生身の俳優が演じる映画だからこそ感じられる、見事な心情の解像度だ。

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松村 北斗(まつむら・ほくと)●1995年、静岡県生まれ。2020年、SixTONESとしてCDデビュー。現在放送中のテレビドラマ「告白-25年目の秘密-」で主演を務める。10月9日公開の映画『汝、星のごとく』、来年1月8日公開の『映画 九条の大罪』が控える。ジャケット¥89,100、カットソー¥52,800、パンツ¥127,600/すべてアワー レガシー(エドストローム オフィスTEL:03-6427-5901) 他は私物

今田 美桜(いまだ・みお)●1997年、福岡県生まれ。2025年のNHK連続テレビ小説「あんぱん」でヒロインを演じ、主演ドラマ「クロスロード 〜救命救急の約束〜」が現在放送中。W主演を務める日韓共同制作ドラマ「メリーベリーラブ」が10月に放送予定。ニット(参考色)¥60,500、パンツ¥115,500/ともにジア スタジオ(ザ・ウォール ショールームTEL:050-3802-5577) ヴィンテージの腕時計¥88,000(エルオクロックTEL:03-6318-7263) 

松村が語る、原作と同じ時間感覚

本作のシナリオを読んだ時の印象について、松村は「原作を読んだ時と同じ1秒を、映画にも感じたんです。小説や台本を読み進める内に得た、謎多きミステリーにせわしなく頭を悩ませたり、真実に向き合った瞬間に時が止まったりする時間感覚が、スクリーンの中ですごくリアルに描かれていたんです」と語る。続けて今田は「シリアスな物語なので、シナリオの持つ重みを感じていましたが、登場人物の感情がていねいに書かれていたので、内面の描写に圧倒されながら、演じる時のイメージをしっかり得ることができました」と当時を振り返った。

※松村と今田の撮り下ろしカットと、ふたりが語った本作の魅力や制作の様子については本誌にてご覧ください

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