実写映画『ブルーロック』で蜂楽廻(ばちらめぐる)を演じた櫻井海音。幼少期から親しんできたサッカーへの熱量を役に重ね、人気キャラクターに挑んだ。話題作への出演が相次ぐいま、櫻井は役と、そして映画とどう向き合っているのか。俳優として大切にすることを聞いた。
人はなぜ、映画に心を動かされるのか——。「映画」が我々の心をゆさぶり、震わせるのは、そこに宿る熱量、つまりは“想いの強さ”なのかもしれない。たくさんの人の想いが重なって紡がれる映画というメディア。そこにどんな“チカラ”が宿っているのか、一緒に見ていこう。
『心を動かす、 映画のチカラ』
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櫻井 海音(さくらい・かいと)●2001年、東京都生まれ。20年から俳優活動を始め、24年に人気マンガが原作の『【推しの子】-The Final Act-』で映画単独初主演を務めた。10月に西川美和監督『わたしの知らない子どもたち』、12月に霜降り明星・せいやの半自伝小説が原作の河合勇人監督『人生を変えたコント』など注目作が控えている。ジャケット¥493,900、ニット¥167,200、シャツ¥147,400、パンツ¥155,100、ベルト¥176,000/すべてマルニ(マルニ ジャパン クライアントサービス 0120-374-708)
役にリンクするために、サッカーに熱中した
世界一のストライカーになるべく、才能の原石たちが生き残りをかけて戦うサッカー漫画『ブルーロック』。その実写映画版で、櫻井海音は、主人公のよき理解者となる、蜂楽廻を演じ切った。
「蜂楽はサッカーを心から楽しんでいるタイプ。僕自身も幼少期からサッカーを始め、今年のW杯中も熱が高まり、スパイクを6足も買ってしまったほどです(笑)。そんな自分の感情が蜂楽というキャラクターにリンクすれば、きっといい役になると思いました」
巧みなドリブルが持ち味の蜂楽だが、本作での見せ場は5人抜きしラボーナでループシュートを放つ場面だろう。「経験者としてボールを扱うシーンはきちんとやりたかった」という櫻井は、この一連のプレーを自ら成功させた。
「カメラに映るボールの軌道も意識しました。完璧に決まった時は、気分がアガりましたね」

役者の仕事で楽しいのは、演じる前の準備
西川美和監督の『わたしの知らない子どもたち』など、この後も注目作への出演が控える櫻井だが、近年は映画を役者の視点で意識的に観るようになったと話す。
「最近観て印象的だったのは、アリ・アスター監督の『ボーはおそれている』。終始、不可解な作品ですが、なぜこのカットが必要か、なぜこんな芝居をしているのか、考えながら観た映画でした」
役者の仕事で楽しい瞬間は? と問うと、意外にも「演じる前の段階ですね」と櫻井。
「まずテストで自分が思った通りに演じる。その上で監督や制作チームと話し合い、芝居の精度を高めるにはどうすべきか考えて本番に臨む。その思考している時間が、いちばん楽しい。また、僕が役者として大事にしているのは、求められていることに100%で応えること。思考することで自分の100%をさらに深めていければ」
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