長年の愛用を経た服は、着る人自身を映す鏡である。坂東龍汰が語る服からは、生き方や自分らしくあることの大切さが伝わってくる。坂東龍汰が愛用するメゾン マルジェラ。“おじいちゃんになるまで着たい”一着とは――。
ファッションの楽しさは、最先端の美意識や価値観との出合いだけでは終わらない。むしろその後に続く長い時間にこそ、本当の醍醐味や価値があるはずだ。
2026秋冬ファッション特集
『いい服を、長く着る』
Pen 2026年11月号 通常号¥990
Amazonでの購入はこちら
楽天での購入はこちら

メゾン マルジェラのスウィングトップ
白髪のおじいちゃんになっても、くたびれたこの服を着ていたい
「このメゾン マルジェラのブルゾンは3年くらい前に先輩の俳優たち何人かと、普段お世話になっているスタイリストの方と出掛けた時に買ったものです。僕自身は買い物をするつもりはなかったんですが、試着したらみんなが『似合う』って言ってくれて。高価だし、正直あまりピンと来ていませんでしたが、僕のことをよく知るスタイリストさんからも『ボロボロになるまで着たら絶対にいいから』と言われ、思い切って購入しました。僕のなかではブランドもの第一号という感じです」
服を頻繁に買うほうではないが、気に入って購入したものとは長く付き合うという坂東。その証拠に、中に着ているパタゴニアのTシャツは上京したての頃に高円寺の古着店で購入したもので、襟ぐりがボロボロになったいまも着続けている。
「普段の着こなしには、色を取り入れることが多いです。オレンジやパープルなど鮮やかな色が好きで、身に着けていると楽しくなるというか、気分が上がるんですよね。このブルゾンのチェックにもブルーやピンクが入っているし、袖を通すたびに愛着が増して、この時季は毎日のように着ています。思い出深い一着ですし、おじいちゃんになるまで着続けたいです(笑)」
モノには固執しないが、自分がいつ出合い、どんな気持ちで選んだか。その“時間”を大切に思う誠実さ、そして確かな美意識がそこに表れていた。
