ページを束ねた「本」という構造を用いて、
自由かつ多彩な表現をかたちにしたアートブックがいま、面白い。
その熱を象徴するTOKYO ART BOOK FAIRは
回を重ねるごとに規模を拡大、この12月には東京都現代美術館を会場に、
これまでのおよそ倍となる約560組の出展者を迎えて開催される。
電子出版やデジタルでの情報発信が当たり前になったいまこそ、
紙の手触りを感じ、ページをめくり、つくり手の創造性にふれる、
フィジカルで根源的な体験の価値が高まっている。
さらに近年はデジタル印刷やメディアアートの手法を取り込み、
アートブックのさらなる可能性も示されている。
本特集では、数々の傑作をたどりながら、つくり手たちの言葉を紐解き、
さまざまなアートブックに出合える書店やフェアまで網羅した。
粒揃いの個性を備えたなかから自分だけの一冊を見つけ、
奥深いアートブックの世界をともに語り尽くそう。
目次
アートブックを語ろう
- 本の可能性を拡張する、
永久保存の傑作選 - 名作から紐解く、
アートブックの源流から現在まで
中島佑介(POST代表)、滝口明子(うらわ美術館学芸員) - 限界に挑み、未来を拓くブックデザイン
イルマ・ボーム(ブックデザイナー) - 視覚表現を挑発し続ける、『プロヴォーク』という伝説
- 徹底解説!装丁家が語る、造本の見どころ
名久井直子(ブックデザイナー) - いま注目したい、世界のパブリッシャー
スペクター ブックス(ドイツ)、オリ ステュディオ(中国)、トーチプレス(日本)
ダンデリオン(イギリス)、ヒヒ(日本)、エイプリルスノープレス(韓国)
テンポラリープレス(シンガポール) - いよいよ開催! アジア最大の祭典、
“TABF”完全ガイド - ゲスト国はイタリア! 2025年の必見展示はこれだ
- TABFで出会う、
新時代を牽引するクリエイターたち
へきち、南方書局、盆地エディション、テレスコープ
本屋青旗、ハンド ソウ プレス、オール・プレス - アートブックを愛する、あの人が心惹かれた本は?
祖父江慎(グラフィックデザイナー)、片桐 仁(タレント・俳優・造形作家)
井桁弘恵(女優・モデル)、luka(写真家・モデル) - 新鋭から名物ショップまで、いま訪ねたい注目の書店
- いつか現地で楽しみたい、 世界のアートブックフェアカレンダー
- 第2特集
Pen CREATOR AWARDS 2025
落合陽一(メディアアーティスト)
川村元気(映画監督)
庄司夏子(シェフ)
松山智一(現代美術家)
李相日(映画監督) - ジャーナリストが推薦、2025年の新星たち
- 創造の挑戦者たち#108 渋谷すばる(ミュージシャン)
- 別冊付録
ジャガール・ルクルトが誇る、
ふたつの顔を持つレベルソの卓越性
