eメール、ケータイ全盛の時代。誰かからの思いがけぬ便りや異国からの青いエアメールに、心ときめかせることもそうはなくなってしまった。けれど、思いを伝えたいなら、「本気」を示したいなら、やはり、直筆の手紙にまさるものはない。文字をしたためるひと時、それはすべて相手だけに捧げた時間であり、自分自身の内面とも向き合うかけがえのない時間だ。心の奥底をさらうようにして掬い取った言葉を、永遠に残るかたちで誰かに贈る行為。詫びもできる、怒りもできる。口説く一方で、絶縁もできる。ときに本心を吐露し、ときに煙にも巻ける。連ねられた筆致に喜怒哀楽を躍らせて、自分のことだけで相手の頭を一杯にしてしまう、それはどれほどの至福を呼ぶ行為であることか。今回の特集は、手紙のもたらす悦びを余すところなく伝える企画。各界の“手紙名人”が本誌だけに公開してくれたとっておきの手紙や、歴史上の偉人たちの真心あふれる手蹟、手紙を仕事上の武器とした伝説の編集者の「口説きのテクニック」などに焦点をあてる。読めばきっと、ペンを執りたくなるはずだ。
目次
各界の 13人が綴る、「あの人」への手紙。
*坂川栄治(ブックデザイナー、作家、写真家)
*小山薫堂(放送作家、脚本家)
*デーブ・スペクター(放送プロデューサー、タレント、放送作家)
*菱木晃子(北欧文学・絵本翻訳家)
*福原義春(資生堂名誉会長)
*みうらじゅん(イラストレーター、エッセイスト)
*遠山正道(スマイルズ代表取締役社長)
*奥田政行(イタリア料理人)
*柳家花緑(落語家)
*箭内道彦(クリエイティブ・ディレクター
*町田 康(作家、歌手、詩人)
*ラズウェル細木(漫画家)
*石黒智子(主婦、エッセイスト)
フェルメールの「手紙」の絵に、秘められた謎。
伝説の編集者が教える、「口説き」の極意。
抑え切れない心情が、行間に滲み出る。
|エリザベス・テイラー|>>|ウィリアム・ポーリー・ジュニア|
|ベートーヴェン|>>|不滅の恋人|
|アインシュタイン|>> <<|フロイト|
|オスカー・ワイルド|>>|大学生の読者|
|ミケランジェロ|>>|甥レオナルド|
|アンデルセン|>>|女友達、支援者夫妻|
蝋印(シーリング)のデザインに、差出人の個性が透けて見える。
パリのミュゼに集まった、「歴史の証人」たち。
「超一流」の人々の、真心あふれる手蹟。
100本のeメールよりも、巻紙に筆だ!
市民のアイデアを形にする、切手の仕事師。
各国対抗!“お国自慢 ”の切手コレクション
アイデアとセンスが光る、手紙関連グッズ
思いを綴るなら、こんな万年筆がいい
読んで、観て、手紙というドラマに心震わす。
《腕時計のポートレイト》─並木浩一
RALPH LAUREN「スリム クラシック スクエア」
先鋭化した、アールデコ・スタイルの再構築。
《黒モノ家電コンシェルジュ》─麻倉怜士
レノボ「ThinkPad X1」
妥協を許さない、シリーズで最薄の高性能モデル
《偏愛する靴》─池田保行
トッズ/GOMMINI MOCCASINS
華麗に履きつぶす日常靴、それが“ラグジュアリー”の流儀。
【新連載】今月のPenのウェブ通販 行きたい、買いたい、専門店。
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香り高く美しい花が、グラスの中で咲き誇る「康藝銘茶」
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