ルネサンスーこの言葉から想起されるイメージは、どのようなものだろうか。ある人はレオナルド・ダ・ヴィンチのモナ・リザを、またある人は、ボッティチェッリのプリマヴェーラ(春)を、あるいはこのドゥオーモを思い浮かべるだろう。15世紀のイタリア・フィレンツェを中心に、古代ギリシャ・ローマ世界の秩序を規範として古典復興を標榜した一大ムーブメント、ルネサンス。だが、それら芸術史に燦然と輝く傑作たちは、前時代の様式からいかに脱し、そして新たな表現を獲得していったのか。以後の西欧社会の文化史と精神史を一変させた、ルネサンスという概念とは何なのか?本号では、さまざまな分野の要因が奇跡的に絡み合い、互いに化学反応を起こしながら作品を生んでいった過程をつぶさに解説。無限の広がりを見せたこの時代の、歴史と芸術のすべての"現象"を、徹底分析する。これが、ルネサンスの正体です。
目次
|Firenze フィレンツェ|
覇権を握った街に、ルネサンスという花が開いた。
|Venezia ベネチア|
海の都を燦然と輝かせた、東西文化のクロスオーバー
天才たちがひしめいた、三百余年を振り返る。
傑作を追いかけて、世界を巡る旅に出よう。
ひと目でわかる、ルネサンスVIP人脈図。
ルネサンスが興った理由とは、何だったのか。
最大のパトロンとなった、メディチ家とは?
ルネサンス絵画に特徴的な、画材と技法。
芸術のあり方を変えた、3大巨匠の功績。
【プロト・ルネサンス】来たるべき時代の序章を飾る、重要作家たち。
【初期ルネサンス】同時代の偉才が切り拓いた、新たな幕開け。
【盛期ルネサンス】百花繚乱に咲き誇る、最盛期の煌きを見よ!
【北方ルネサンス】油彩技術の発達で、驚異の細密画が実現。
【ベネチア派】官能的な色と光が、享楽の都の芸術を支配。
14歳の私をぶちのめした、ルネサンスの衝撃。
─文・画/ヤマザキマリ(漫画家)
レオナルドの手稿に透ける、科学への眼差し。
お洒落に目覚めた人々が、個性を競った時代。
キーワードで読み解く、当時の価値観と風俗。
歴史にその名を刻んだ女性たちは、強く儚く美しい。
輝かしきルネサンスは、なぜ終わったのか?
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アルマーニの美学が宿る、安らぎのホテルへ。
腕時計のポートレイト ─並木浩一
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視線を凛と貫く、アールデコのダイナミズム
偏愛する靴 ─池田保行
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