味わうことの解像度が上がる!? 平野紗季子が食を語る集大成 【Penが選んだ、今月の読むべき1冊】『ショートケーキは背中から』

  • 文:瀧 晴巳(フリーライター)
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【Penが選んだ、今月の読むべき1冊】
『ショートケーキは背中から』

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平野紗季子著 新潮社 ¥1,870

デビュー作『生まれた時からアルデンテ』の衝撃はいまも鮮明だ。スパゲティをパスタと呼び、最上のゆで加減はアルデンテだと子どもの頃から知っている世代。東京育ちの美食家のこだわりは、食の細部に宿る。10年後の集大成でもある本書は、自ら課した100本ノックの書き下ろし「ごはん100点ノート」で幕を開ける。ショートケーキはどこから食べるのが正解か。知る人ぞ知る逸品から庶民派の味まで縦横無尽に語り尽くす。行きたい店が増えるのはもちろん、味覚の解像度が上がること間違いなし。

※この記事はPen 2024年11月号より再編集した記事です。