スズキの“隠れた”ヒット商品に「キャリイ」がある。端的にいうと、軽規格の小型トラック。「スーパーキャリイ」はプライベートユースのために大型キャビンを持った仕様だ。

2018年に誕生したスーパーキャリイは、キャリイのバリエーションとして企画された。これがよい出来で、しかも走りもしっかりしていて、クルマのひとつの完成形と言いたくなるほどだ。
今年1月にマイナーチェンジ
26年1月のマイナーチェンジで、フロントマスクのデザインが変更され、ヘッドランプのかたちが変わった。横長感が強調され、スモークがかったレンズで覆われている。
インテリアは、デジタルメーターディスプレイやスマートフォントレー、助手席カップホルダーなどを採用。
安全支援システムは、「デュアルセンサーブレーキサポートII」なる衝突被害軽減ブレーキをはじめ、前後パーキングセンサーやLEDヘッドランプが全車標準装備となった。

スーパーキャリイが誕生した理由
そもそも、スーパーキャリイはどうして生まれたのか。
「商用車であるキャリイを自家用車として買う層がいることに注目して、プライベートユースでもっと使いやすいクルマはできないだろうかと企画しました」
スズキの広報担当者は、スーパーキャリイ設定の背景をこのように説明してくれる。最大の特徴は、シート背後に奥行250mmの荷物置き場を設けたところだ。そのため、中型バックパックだって、バーキンバッグだって、置いておける。

もうひとつのよさは、快適性の向上。シートの前後スライド量が大きい上、リクライニング機構によって、乗員はよりくつろぐことができる。レジャー用の車両としても大きなメリットだ。
海外でも注目される日本の軽トラ
実は日本製の軽トラ、海外でもおおきく注目されている。理由として、「キュート」「サイズがコンパクトで便利そう」「めずらしい」などと、海外のジャーナリストたちは言う。
ローカル度が高いものほど魅力が増す。
現地でしか食べられないものの人気が上がったり、昨今の外国からのフリークエントトラベラーが日本人でもめったに知らないような土地を訪れるのと、どこかでつながっているかもしれない、と思ったりする。

スーパーキャリイは、単に希少性だけが魅力ではない、と海外のジャーナリストは知っているのだろう。
彼らが「欲しい」と言う背景には、荷物も積めて、オプションが多くて、しかも車内にはけっこう広い荷物置き場が確保されている、という機能性への評価もあるはず。
選べる4つのモデル。想像以上によく走る

エンジンは658cc3気筒。それでもよく走る。今回乗ったのは「特別仕様車Xリミテッド」で、4段オートマチック変速機と後輪駆動方式の組合せだ。
スーパーキャリイは、4WDもあるし5段マニュアル変速機もある。順列組合せでいうと、4つのモデルが選べる。
4ATとRWD(後輪駆動方式)の組合せは、期待以上にパワーを感じさせてくれた。発進加速も素速いし、そのあと速度が伸びていってからも加速が鈍らない。
速さを競うモデルではないのだけれど、かったるさがないのは、ストレスがたまらない。
レジャーにも街乗りにも最適
「ツールオレンジ」という車体色に、「MT MOUNTAIN TRAIL」の文字と、タイヤ痕を模したというパターンのデカールで、商用車感はほぼ皆無。
小回りが効くので、東京のような細道が多い町では使い勝手がいいし、停めやすい。

スズキでは、キャンプやサーフィンなどのレジャーにも使ってほしいと、オプションを揃えている。
26年のマイナーチェンジ時には「HARD CARGO」が手がけたキャリアをはじめ、アクセサリーが「用品」(販売店オプション)として多数用意された。これもウケているようだ。

スーパーキャリイ Xリミテッド
全長×全幅×全高:3395×1475×1885mm
ホイールベース:1905mm
車重:810kg
エンジン:658cc3気筒 後輪駆動
最高出力:37kW@6200rpm
最大トルク:59Nm@3500rpm
変速機:4段オートマチック
燃費:15.4km@l(WLTC)
価格:¥1,646,700〜
www.suzuki.co.jp








