サロモンとモンブラン、極限の山岳が生んだオーバースペックの逸品【靴と腕時計 Vol.14】

  • 写真:丸益功紀(BOIL)
  • スタイリング:野上翔太
  • 文:Pen編集部
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スニーカー¥28,600/サロモン(サロモン コールセンター TEL:050-1720-4849) シャツジャケット¥33,000、パンツ¥33,000/ともにグラフペーパー(グラフペーパー 東京 TEL:03-6381-6171)

「靴と腕時計」Vol.14


スタイルの要となる“靴”と“腕時計”——。両者のベストなマッチングを考える。今回は、過酷な山岳地帯をルーツに持ち、極限の環境を乗り越えるためのスペックを洗練されたデザインへと昇華した、アルピニズムの精神が宿る名品を合わせる。

都会のアスファルトで際立つ、探求者たちのギア

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左:モンブラン「モンブラン 1858 ジオスフェール ゼロ オキシジェン ザ・8000」 右:サロモン「XT-6」

今回選んだスニーカーは、フレンチアルプスで産声を上げたサロモンを象徴するトレイルランニングシューズ「XT-6」だ。2013年に誕生した本作は、ウルトラマラソンなどの過酷な山岳レースで世界のトップアスリートの足元を支えてきた圧倒的な機能性を持つ。岩場や泥道でも確実なグリップ力を発揮するコンタグリップソール、足をしっかりと包み込むセンシフィット構造、そして着脱が容易なクイックレースシステム。プロユースのタフなギアでありながら、そのシャープなシルエットとソリッドなカラーリングは、現在では都市空間におけるモードな足元として熱狂的な支持を集めている。

この足元に合わせたいのは、ヨーロッパ最高峰の山の名を冠するブランドが手掛けた、モンブラン「1858 ジオスフェール ゼロ オキシジェン ザ・8000」だ。標高8000m以上の高峰全14座に敬意を表したこのタイムピースは、最大の特徴としてケース内部を「無酸素(ゼロ オキシジェン)」状態に保つ特殊な構造を持つ。これにより、高所での温度変化による風防の曇りを防ぎ、ムーブメントのパーツの酸化を防止するのだ。軽量で堅牢なチタン製ケースに収められた文字盤には、氷河の質感を思わせるダークグレーのスフマート仕上げが施され、南北半球を表すふたつの立体的な地球儀が回転しながら世界地図を俯瞰する。過酷な頂を目指す探検家たちのための、ロマンと技術の結晶である。

このふたつを繋ぐのは、「アルピニズムへの敬意と、極限が鍛え上げた機能美」だ。山岳地帯を走破するためのアグレッシブなソール機構と、急激な温度変化に耐えうる無酸素ケース。過酷な自然に立ち向かうために設計されたオーバースペックを、あえて都会のアスファルトの上で身に纏う。それは、日常の中に未知なる世界への探求心を秘めた大人の、極めてタフで洗練されたスタイルである。

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モンブラン 1858 ジオスフェール ゼロ オキシジェン ザ・8000/自動巻き、チタンケース&ブレスレット、ケース径42㎜、パワーリザーブ約42時間、10気圧防水。¥1,218,800

靴と腕時計