【AMB002ロードスター】アストンマーティン×ブラフシューペリアによる“走る彫刻”、190kg・300台限定のスーパーバイク

  • 文:小川フミオ
  • 写真:Aston Martin Lagonda
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アストンマーティンとブラフスペリア初の公道走行可能なバイク

アストンマーティンと、伝説的なモーターサイクルのブラフシューペリアが「AMB002ロードスター」を2026年9月に発表した。

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流麗な線とコンパクトなプロポーションの高価なパーツによる軽量化。

「デザイン、イノベーション、クラフツマンシップ、希少性を融合し、こだわりを持つライダーやコレクター向けに誕生したモーターサイクル」とうたわれるモデルだ。

アラビアのロレンスとして知られるトマス・エドワード・ロレンスも熱心なファンだった、戦前の英国の二輪ブランドがブラフシューペリア(現在本社は仏トゥールーズ)。

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オリジナルのSS100は1924年から40年まで、カスタマーの好みに応じてカスタマイズする手法で生産が続けられた。

新生ブラフシューペリアとアストンマーティンの協業は、2019年の「AMB001」と「AMB001プロ」にはじまる。

デザインやトータルのイメージ戦略はアストンマーティンの社内デザインチームが担当。メカニズムはブラフシューペリアが手掛ける。

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ともに英国のスペシャリストということでブラフスペリアに注目したアストンマーティンのデザインチームがともに手掛けるAMB001。

今回の「AMB002ロードスター」は、2社が手掛ける初のロードバイク。AMB001はサーキット専用というとんがったバイクだった。

「あらゆる曲線とディテールに、アストンマーティンのデザインスタジオのこだわりがみて取れます」

アストンマーティンはAMB002ロードスター発表時のプレスリリースに記す。

「デザインと機能の理想的な調和は、カーボンファイバー製フューエルタンクおよびサイドフェアリングの、磨き上げられた小石を思わせる流麗なフォルムに具現化されています」 

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AMB002は前後2つのタイヤと、あとはひとつのかたまりで出来上がったようなデザインが印象的。

AMB002ロードスターは、大きく3つの部分で構成されているように見える。前後の車輪、エンジンを含む駆動系と排気管、それにフェアリングと燃料タンクとシートにまでいたるアッパーパート。

レーサーは大型フェアリングで駆動系まで覆ってしまうが、AMB002ロードスターではあえてメカニズムを見せつけているのもユニークだ。

「大胆なデザイン性と革新的技術を合わせたAMB002は、彫刻的な、本能に訴える、皆様に熱望されるマシンを目指す両社の情熱を鮮明に表現しています」

アストンマーティンのエグゼクティブバイスプレジデント兼チーフ・クリエイティブオフィサーであるマレク・ライヒマンのコメントだ。

現在のブラフシューペリアは、モーターサイクルデザイナーであるティエリー・アンリエットの手で、2013年に復活。最初のモデルは、伝説的な戦前の「SS100」の名を使ったものだった。

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フランスに拠点を移した新生ブラフスペリアの第1号はその名も「SS100」。(写真:Brough Superior)

なぜ、アストンマーティンは、ブラフスペリアとの協業を選んだのか。

一般的に考えられるのは、スーパースポーツカーメーカーとして、さらなるブランドイメージを拡張するのに、ブラフスペリアの名は大いなる助けになると考えたであろうことだ。

イタリアの名門二輪メーカー、ドゥカティは好調なセールスで、同ブランドを所有するフォルクスワーゲングループに金銭的に大きく貢献していると言われる。 

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イタリアの伝統的なブランド、MVアグスタがダニエル・アーシャムと組んで仕上げたスペシャル。(写真:MV Agsta)

また、やはりイタリアのMVアグスタは、ニューヨーク在住のアーティスト、ダニエル・アーシャムとのコラボで、アート作品のようなバイクを手掛け好評だとか。

アストンマーティンを愛する富裕層のなかには、二輪も好きだという人が少なからずいても不思議ではない。

AMB(Aston Martin Brough)プロジェクトは、新しい市場の創出をねらったものでもあるだろう。

「他と区別する特徴は、その卓越したデザイン、素材、製造、クラフツマンシップにあります」

アストンマーティンは上記のようにプレスリリースでうたい、「これほどまでに高い水準は大量生産では実現できないため、AMB002ロードスターも300台のみの個別生産に限定されます」とつけ加える。 

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複雑な造型のフロントカウル(左が前)と凝ったデザインのハンドルバーをもつAMB002。

スーパースポーツカーメーカーは、顧客の希望を入れるカスタマイズプログラムに力を入れており、AMB002ロードスターでも、希少性が重要なのだ。

重量はわずか5kgというチタン製フレームを使い、1083ccV型2気筒エンジンが搭載される。最高出力は95.6kW、最大トルクは110Nm。

重量配分は50対50という。ディパネルの多くは炭素樹脂。総重量は190kgとかなり軽い。重量配分は50対50という。

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AMB002のハンドルバーをライダーの視点で上から眺めたところ。

「AMB002ロードスターは、非常に優れたステアリング精度と俊敏性に加え、高速コーナーでは安心感ある安定性も実現」しているとされる。

二輪は機能美という言葉が使われるものの、AMB002ロードスターは、走らなくてもミュージアムピースになりそうな仕上げだ。

たとえば、エンジンケースは、削り出しアルミニウムを精密CNC加工したもの。空力的な処理が斬新なフェアリングも、フロントフォークも、スイングアームも、デザイナーの手が入っていないところはない。息をのむぐらい新鮮で美しい仕上がりだ。 

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ローおよびミッドレンジで強力なトルクを発生し、高回転域までスムーズに回るVツインエンジンを搭載。

ハンドビルトで限定生産されるAMB002ロードスターは現在受注を開始したところ。デリバリーは、2027年第3四半期から始まる予定、とアストンマーティンではしている。

ブラフシューペリア
https://brough-superior-motorcycles.jp

小川フミオ

モータージャーナリスト

自動車を中心に活躍するジャーナリスト/ライター。自動車誌やグルメ誌の編集長を務めた後、フリーランスとして活動。新車の試乗記をはじめ、グルメ、ホテル、人物インタビューなど、多岐にわたるジャンルの記事を独自の視点で執筆し、雑誌やウェブメディアを中心に寄稿している。

小川フミオ

モータージャーナリスト

自動車を中心に活躍するジャーナリスト/ライター。自動車誌やグルメ誌の編集長を務めた後、フリーランスとして活動。新車の試乗記をはじめ、グルメ、ホテル、人物インタビューなど、多岐にわたるジャンルの記事を独自の視点で執筆し、雑誌やウェブメディアを中心に寄稿している。