日頃から嬉々として腕時計を手にする時計愛好家たちは、どうやって自分に似合う一本を選び、買っているのか。お笑いコンビ「オリエンタルラジオ」の中田敦彦と藤森慎吾が愛する時計を語る。
腕時計の本当の価値は、写真だけではわからない。光のニュアンスで変わる文字盤の表情や腕にのせたときの収まり、針の繊細な動き、ムーブメントの確かな“鼓動”──。ブティックで実際に見て、触れることで、一本に凝縮された奥深い世界が見えてくる。さあ、街へ出よう。まだ知らない腕時計の魅力が、きっと見つかるはずだ。
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時計遍歴から導き出す、それぞれの最適解
藤森慎吾(右)●『王様のブランチ』や『PS純金』、『Golden SixTONES』などTV番組をメインに、YouTubeチャンネルも精力的に更新中。
2003年にお笑いコンビ「オリエンタルラジオ」を結成し、中田の海外移住を経て、今夏よりコンビでの活動を本格的に再開したオリエンタルラジオのふたり。
実は互いに、相方が愛用する時計のことが気になっていたという。この日、中田の腕にはカルティエ「サントス ドゥ カルティエ」、藤森にはパテック フィリップ「アクアノート」が光っている。まず中田が時計選びのこだわりを語った。
中田敦彦 × カルティエ「サントス ドゥ カルティエ」

「『サントス』を選んだのは、万能の一本が欲しかったから。これまで、藤森が買ってくれたタグ・ホイヤー『モナコ』や結婚10周年に妻とお揃いで買ったロレックス『デイトジャスト』などを使っていたけど、どんなシーンにもその一本で行くのは難しい。自分が憧れつつ、妻たち女性からも好印象を得られる腕時計を求めて、“歴史”“知名度”“汎用性”“ファッション性”“価格妥当性”の5点を満たす一本を探した結果たどり着きました」
時代を経て愛される、飛行機に着想を得たビス入りのユニークなデザイン。Tシャツにもスーツにも馴染む使い勝手に惚れ、去年シンガポールの時計店で購入。中田の独自の選び方に、藤森は「時計好きの僕よりちゃんとしたこと言わないで(笑)」と冗談を交えながらも納得した。
藤森慎吾 × パテック フィリップ「アクアノート クロノグラフ」(上)、オーデマ ピゲ「ロイヤル オーク オートマティック 1017 アリクス 9SMコラボレーションモデル」(右)、ティファニー「ユニオン スクエア ウォッチ」(左)

一方、藤森が時計選びで惹かれるのは「デザイン性に加えて、ブランドや希少性」だ。
「個人的にドレスウォッチの頂点だと思うパテック フィリップ『カラトラバ』(写真上)を購入してから、次の一本として『アクアノート』にずっと注目していたんです」
高級時計ながら、愛嬌のあるアラビア数字の文字盤やラバーのストラップなど堅苦しくない姿が気に入った。そして昨年、4年越しに百貨店で購入できる機会が到来。
「他にロレックスの『サブマリーナー』や『デイトナ』、オーデマ ピゲ『ロイヤル オーク』を持っているけど、最近はこればかり。高級時計こそ“元をとる!”ってくらい使い倒したい。子どもと出かける時も着けるし、傷も気にしません」
そんな藤森も中田の “価格妥当性”には共感。高級時計を買う際は、妻にもきちんと話すという。
「自分の人生にとって妥当性があることを説明しています(笑)」
藤森にはそんな妥当性を主張しながら手に入れた時計が、他に2本ある。ひとつは、オーデマ ピゲがラグジュアリーブランド、「1017 アリクス 9SM」とコラボした「ロイヤル オーク オートマティック」(写真右)。全体が18Kイエローゴールドで仕立てられたデザインは、洗練された雰囲気と重厚感を併せ持つ。
「文字盤に数字やインデックスがない超シンプルなデザインだけど、フェイスやベゼル、ブレスレットはすべて縦方向のサテン仕上げになっていて、すごく洒落ているんです。他にはない存在感に惹かれましたね。あと、僕の時計遍歴で初めての金無垢。ずっしりと重みがあって、“着けてる感”はハンパない。手元にこの重量を感じると、『生きてるなぁ』という実感が湧くんです。これは私の人生に必要だなって(笑)」
もうひとつは、ティファニーのペアウォッチ「ユニオンスクエア」(写真左)。妻の時計を探しに店舗を訪れた際に偶然発見。コンパクトなスクエアのフェイスに、アイコニックなティファニーブルーが映える。
「ちょうど妻と『ペアウォッチほしいね』と話していたタイミングだったんです。ふたりともデザインがすごく気に入ったので、迎え入れました。会食など夫婦揃って出かけるときによく着けています。これまでいろいろな時計を着けてきたけど、腕のフォルムなのか太さなのか、自分には30㎜前後の小ぶりのサイズが似合うと気づいて。今後は40㎜以上の時計はおそらく購入しないと思います。そう確信するきかっけとなった時計でもあるんです」
