【新時代のジャズ】「奇才ドラマー」マカヤ・マクレイヴン新作に心酔。ヒップホップ愛好家も唸る「オーガニック・ビート」の衝撃

  • 文:山澤健治(エディター)
Share:

『オフ・ザ・レコード』

4_off the record.jpg

マカヤ・マクレイヴン XL レコーディング/ビート XL1588CDJP ¥3,410

現代ジャズを代表する奇才ドラマーの新作は、時期の異なるライブ音源から成る4枚のEPをシカゴの自宅スタジオで編集&再構築した大作。ジョエル・ロス(ヴィブラフォン)など敏腕演奏家と繰り広げる圧巻のグルーヴをその場にいるような臨場感で追体験できる珠玉の一枚だ。ドラム主体の音楽でありながら聴き心地は時にメロディアスで、これまで以上にループを多用するサウンドにはヒップホップ愛聴家の心も鷲掴みにする魅力がある。即興演奏の極北が聴ける、オーガニック・ビート・ミュージックの進化形。