トヨタ自動車が新型「RAV4」を発売したのが2025年12月。26年4月に乗ったのは、「Adventure(アドベンチャー)」というグレードだ。

第6世代になったRAV4は、使い勝手がよいパッケージで、広い荷室を持つ。ドライブした感覚はよい。市街地でもカーブが続く道でも十分たのしめるフットワークに感心させられた。
デザインをみると、昨今のトヨタファミリーの例にもれず、ハンマーヘッドと呼ばれるコの字型ヘッドランプのフロントマスクが、新世代のRAV4であることを強調。
ヘッドランプ機能のLEDランプに加え、ターンシグナル用ランプとデイタイムラニングランプが組み合わされて、コの字を構成している。

3つのモデルでフロントマスクの意匠に差異が設けられている芸の細かさもある。グリルの形が大きく異なり、一目でグレード、というかキャラクターがわかる。
同時にボディはエッジを強調していて、たとえばやはりハンマーヘッドデザインのクラウン・シリーズなどと比較すると、だいぶ異なっている。
クラウンや、それにプリウスなどは、やわらかい線と有機的な面づくりを持つ一方、RAV4はクリスピーな(パキパキした)ラインが特徴的だ。
1994年に発表された初代RAV4は斬新だった。コンパクトな2ドアで、オフロード性能は高いが、スタイルは都市型。利便性も高く、いまでも欲しくなる。

このコンセプトは、しかし、継続しなかった。95年に4ドアの「RAV4V」が出たあとは、やや大ぶりなサイズのSUV、というのがRAV4のベースコンセプトになった。
新しいRAV4も同様。全長4620mmの車体に、2690mmのホイールベースの組合せ。トヨタのラインナップでは「ハリアー」と「カローラクロス」の間ぐらいに入る。

感心したのは、749リッターという大きな荷室容量。奥行きもしっかりあり、後部座席のシートバックには、手を伸ばしても届かないぐらいだ。機能的設計である。
3つ設定されたグレードのなかでも、今回乗った「Adventure」は、オフロード走行を視野に入れたモデル。
荷物をたっぷり積んでのキャンプとかウインタースポーツを楽しむ人にとっても、使い勝手がよさそうだ。

あと2つは、スポーティな「GR Sport」と都市型といえる「Z」。
パワートレインは2種類。ハイブリッドとプラグインハイブリッド(PHEV)だ。「Adventure」と「Z」はハイブリッドで、「GR Sport」と、「Z」にはPHEVの設定もある。
PHEVはバッテリーだけで最長151km走るのがメリットだ。一方、ハイブリッドのAdventureだって、燃費がリッターあたり22.9km。けっして悪くない。

Adventureには、ダッシュボードのスイッチで選択できる滑りやすい悪路用「トレイル」モードと、「スノー」モードが設定されている。
加えて、「ノーマル」「エコ」「スポーツ」「カスタム」とドライブモードが選べる。たとえばノーマルとスポーツでの、トルクの出かたはかなり違う。
スポーツを選ぶと、軽くアクセルペダルを踏んだだけで、けっこう強烈なダッシュ力が味わえる。

ステアリングホイールを操作したときの車両の動きや、サスペンションシステムの制御が上手で、速く走ろうと思えば、きちんとクルマが楽しませてくれる。
私は一方で、ノーマルとかエコを選んだときの静かな走りも好きだ。
トヨタが得意とする上手なサスペンション設定のおかげで、路面のショックは、道路の継ぎ目などを含めて、ていねいに吸収される。

Adventureならではの個性かもしれないが、サスペンションアームの自由度が高めに設定されているようで、うねりがあるような路面では、車体が大きく揺れたことがあった。
悪路走破性の高い4WD車を思わせる動きで、私はこれを経験して、オフロードを走ってみたいと感じた。楽しめるSUV、というのが路上での印象だ。

トヨタ RAV4 Adventure
全長×全幅×全高:4620×1880×1680mm
ホイールベース:2690mm
車重:1710kg
エンジン:2487cc4気筒ハイブリッド 全輪駆動(E-Four)
最高出力:137kW(エンジン)+100kW(Fモーター)+40kW(Rモーター)
最大トルク:221Nm(エンジン)+208Nm(Fモーター)+121Nm(Rモーター)
燃費:22.9km@l(WLTC)
価格:¥4,500,000









